2025年版セルフリサーチカオスマップが業界に新たな風を吹き込む

株式会社マーケティングアプリケーションズと株式会社プロダクトフォースが共同で作成した『セルフリサーチサービスカオスマップ2025年版』が発表され、業界内外から注目を集めています。昨年に続きリリースされたこのカオスマップは、セルフ型リサーチサービスにおける主要なプレイヤーやサービスを整理し、企業がよりスピーディーに情報収集し、意思決定を行うための重要なツールとして位置づけられています。

カオスマップの制作背景

セルフリサーチサービスは、企業がクラウドベースのプラットフォームを通じて、自社独自のリサーチを行うことを可能にする新しいアプローチです。これにより、企業は顧客のニーズを直接捉え、競合他社との差別化を図ることができます。近年、企業が迅速かつ柔軟に情報を収集したいという希求が高まり、セルフリサーチサービスへの関心が高まっています。そこで、2025年版のカオスマップを作成することで、市場の活性化に寄与することを目的としています。

2025年版カオスマップの特徴

今回のカオスマップは、国内で利用されている45のセルフ型調査サービスを「定量調査」と「定性調査」の2つの視点から整理しています。

1. サービス数の増加

2025年版では、調査サービスの数が昨年の37から45に増加しました。特に目を引くのは定性調査の「インタビュー型」で、新たに4つのサービスが追加されました。この傾向は、調査会社の新サービスや別カテゴリのプレーヤーの進出からも明らかで、セルフインタビューの需要の高まりを示しています。さらに、同じく定性調査の「チャット・掲示板型」にも3サービスが追加され、生成AIがもたらす新たな変化が反映されています。

2. 新カテゴリの創出

2025年版では新たに「コンシューマーデータベース」と「対AIペルソナのチャット・掲示板型」が追加されています。前者は消費者の多様なデータを集積し企業向けに提供するもので、企業の迅速なリサーチを支援します。後者は生成AIを利用して疑似ユーザー生成を行い、リサーチが可能となる新しいアプローチです。これらのカテゴリーは、今後の市場において特に注目されると考えられています。

3. カテゴリを越境するプレーヤーの増加

2025年版では、異なるカテゴリーへの進出を果たすプレーヤーの増加も顕著です。プロダクトフォースの「ユニーリサーチ」は、定性調査から定量調査への進出を果たしました。一方、マーケティングアプリケーションズの「Surveroid」は、逆に定量調査から定性調査の領域に参加し、市場での競争を活性化しています。これはセルフリサーチ市場が広がる中で、企業のリサーチ活動の支援が一層重要になることを示しています。