国際海運のカーボンニュートラルを目指す重要な国際会議が開幕

国際海運のカーボンニュートラル実現に向けた重要な会議



2023年4月7日から11日まで、国際海事機関(IMO)のロンドン本部にて、いわゆる第83回海洋環境保護委員会(MEPC)が開催されます。この会議では、国際海運における温室効果ガス(GHG)の排出削減を目的とした国際条約の改正を協議することが主な目的に掲げられています。特に、日本の代表団が参加し、2050年頃にGHG排出をゼロにするという国際的な目標の実現に向けた具体的な対策について熱心に議論されることでしょう。

国際海運はグローバルな貿易において重要な役割を果たす一方で、GHGの排出源にもなっているため、その削減は急務となっています。MEPCでは過去に採択された「2023 IMO GHG削減戦略」のもと、今後の具体化に向けた対策が求められています。日本政府は、欧州各国と共同で提出した提案に基づき、船舶の使用燃料に対するGHG強度の規制や、GHG排出への課金とゼロエミッション燃料船への還付を行う制度などが議論されることになります。

GHG削減に向けた各国の立場



GHG削減に関する提案は各国によって異なり、そのため会議では様々な意見が交わされる見込みです。秋に予定される次回の会合で合意される条約改正案が、各国における採択の審議に向けた道筋を開くことが期待されています。改正案が承認された後、各国の議会での審議を経て、最終的な採択がなされます。このプロセスは、国際的な協力の重要性を再確認する場ともなります。

重油からのバイオ燃料へ



また、会議ではバイオ燃料の利用拡大を目指したガイダンスの策定も予定されています。これにより、既存の重油燃料からバイオ燃料への移行を促進し、より環境に優しい海運を実現するための基盤が整うでしょう。

このように、広範な議題が扱われ、国際海運が直面する環境問題への具体的なアプローチが模索されています。今後の議論の行方は、国際的な海事業界全体に大きな影響を与えることが期待されます。

国際海運は私たちの生活に深く結びついているため、その持続可能性を確保することは地球全体にとっても非常に重要です。今回の会議が、カーボンニュートラルを実現するための礎となることを願っています。

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