Secure Thingzとルネサスが推進するIoTデバイスのセキュリティ強化の取り組み
Secure Thingzとルネサスの協業
イギリスのケンブリッジ市と東京を拠点とするSecure Thingzとルネサスエレクトロニクスが、IoTデバイスのセキュリティを強化するための新たなパートナーシップを発表しました。この協業は、セキュリティ強化に加え、IoTアプリケーションの開発をより容易にすることを目指しています。
IoTデバイスのセキュリティの現状
ABIリサーチによると、2022年までに570億のコネクテッドデバイスの70%がIoT化される見込みですが、その中でセキュリティ機能を有するデバイスはわずか4%以下とされています。近年、IoTデバイスを標的としたサイバー攻撃も増加しており、外部からの脅威への対策が急務となっています。これらの状況を踏まえ、Secure Thingzとルネサスは、IoT組込みアプリケーションをライフサイクル全般に渡ってセキュアにする必要性を強く認識し、その実現に向けて協力しています。
協業の内容
ルネサスは、Secure ThingzのSecure Deployアーキテクチャを採用し、RXファミリマイコンのセキュアな製造環境を提供します。この取り組みにより、RXファミリを用いたIoTデバイスの開発がよりセキュアになり、セキュリティの実装が簡単になります。さらに、ルネサスのRX65N1マイコンには、堅牢なセキュリティ機能が搭載されています。これにより、外部からの攻撃に対抗し、信頼性の高い通信を実現します。
セキュリティへの対応
Daryl Khoo氏、ルネサスのIoTプラットフォーム事業部プロダクトマーケティング シニアダイレクターは、「IoTにおける組込みアプリケーションは強力なセキュリティを求められる」と発言しています。このパートナーシップを通じて、ルネサスとSecure Thingzは、企業のシステムやデータを保護するための新しいソリューションを提供し、サプライチェーン全般に渡るIoTデバイスのセキュリティ要求に応えます。
Secure Deployアーキテクチャの概要
Secure Deployアーキテクチャは、製品設計から製造、さらにはライフサイクル全般におけるセキュリティ実装を強化し、企業が知的財産を保護するための基盤を提供します。この統合ソリューションにより、企業や団体は安心してIoTデバイスを展開することができます。
未来への展望
Secure ThingzのCEO、ヘイデン ポヴェイ氏は、「多くの企業がIoT関連ビジネスへの転換を図る中で、組込みセキュリティは非常に重要である」と述べています。協業によって、RXファミリを活用したセキュリティ技術が、より多くのIoTデバイスに実装されることで、急速に拡大する市場の要求に応えることができると期待されています。
ルネサスとSecure Thingzの役割
ルネサスエレクトロニクス株式会社は、さまざまな半導体ソリューションを提供し、安心・安全な社会の実現を目指しています。一方、Secure Thingzはデバイスセキュリティに特化した企業であり、両者の強力な協力により、IoT市場におけるセキュリティが大幅に向上することが期待されます。
IoTデバイスが私たちの生活にますます身近になる中で、今後の展開から目が離せません。
会社情報
- 会社名
-
IARシステムズ株式会社
- 住所
- 東京都千代田区神田須田町1-21-5C-5ビル5F
- 電話番号
-
03-5298-4800