岡山大・立ちくらみ
2024-08-21 01:47:16

岡山大学が新型コロナ後遺症に伴う立ちくらみの特徴を調査し発表

岡山大学の研究チームは、新型コロナウイルス感染後に現れる後遺症の一つ、特に立ちくらみに焦点をあてた調査を行いました。この調査は、岡山大学病院のコロナ・アフターケア外来を訪れた患者を対象としており、立ちくらみやめまいといった自律神経に関わる症状がどのように影響しているのかを明らかにすることを目的としています。

研究チームは、起立性調節障害に関連する症状をもつ患者に対して起立試験を実施。その結果、約38%の患者が陽性であり、その多くが動悸や吐き気などの症状を訴えました。特に注目すべきは、陽性となった患者の約半数が20歳未満の若者であった点です。この若年層においては、血中の成長ホルモンが低い傾向が見られ、自律神経のトラブルが影響している可能性があります。

研究の発表は2024年7月24日に国際学術雑誌『Scientific Reports』に掲載され、その後、8月20日に岡山大学によって公表されました。岡山大学の大学院医歯薬学総合研究科に所属する加藤篤之大学院生は、患者の症状に寄り添った診療を通じて、立ちくらみの特徴に迫ることができたと語っています。彼は、今後も後遺症に苦しむ患者のための研究を続ける意義を強調しました。

また、大塚文男教授は、新型コロナウイルス感染症が5類に移行した後もその影響が続いていることを指摘し、急性期の症状に加えて後遺症の多様な症状に対する理解と治療法の開発を進めていく意向を示しています。

新型コロナ後遺症の研究は、感染症が残した傷跡を理解する上で重要な意味を持っており、特に若年層の患者における影響を解明することは、今後の医療の方向性にも寄与することでしょう。岡山大学の研究が進展することで、様々な症状が軽減され、患者がより良い生活を送るための手助けになることが期待されています。私たちの周りに存在する新型コロナウイルス後遺症についての理解を深め、患者のより良い未来を模索していくことが、今後の課題と言えるでしょう。


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