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EGRブロワのCO2排出量を「見える化」、大阪送風機製作所の新たな取り組み

大阪送風機製作所、EGRブロワのLCAで環境負荷を可視化

株式会社大阪送風機製作所がEGRブロワにおいて業界初となるライフサイクルアセスメント（LCA）を実施しました。これにより、同社はCO2排出量を「見える化」することに成功し、今後の製品開発や改善に向けた明確な指針を得ることができました。この取り組みは、エコ意識の高い現代社会において特に重要視されるサステナビリティ経営の一環として位置づけられています。

LCA実施の背景

脱炭素社会への移行が進む中、国際的な視点からも2050年のネットゼロ達成を目指した取り組みが重要視されています。特に船舶業界では、この動きが加速しており、大阪送風機製作所はその波に乗り、持続可能な企業経営への原動力としています。EGRブロワは、同社の主力製品であり、ここでの環境負荷を把握することは重要な意義があります。

取り組みの概要

大阪送風機製作所が実施したEGRブロワのLCAは、ISO14040およびISO14044に則った方法で行われました。具体的には、原材料の調達から廃棄に至るすべての段階を評価対象とし、EGRブロワのHタイプおよびF5タイプについても調査が行われました。また、サプライチェーンにおける排出量の算定も併せて実施し、持続可能な製品開発への指針を得ました。

LCAの詳細

- 評価対象: EGRブロワ（HタイプおよびF5タイプ）
- 評価範囲: 材料調達から製品廃棄までの全ライフサイクル

- 原材料調達
- EGRブロワ製作
- エンジンメーカーでの取り付け
- 造船所でのエンジン取り付け
- 航行
- 廃船

- データ収集: 環境チームによる一次データの収集
- 監修: 株式会社Green Guardian

CO2排出量削減の展望

LCAの結果、EGRブロワ使用時における環境負荷が非常に大きいことがわかりました。船舶が航行する際の電力由来の排出量が主な要因となっており、モーター効率を向上させることで、CO2の大幅削減が見込まれています。この取り組みは、製品単位だけでなく、組織としても大きな効果が期待できます。

また、サプライチェーンの排出量分析によると、2023年の排出量は114万トンに達し、2015年から100万トンの減少が確認されました。次世代機を導入することにより、さらに23万トンの削減も見込まれています。

今後の展開

EGRブロワにおけるCO2排出量の見える化は、製品や事業戦略において新たな進展を生む道筋を立てることに繋がります。今後は、汎用性のある製品だけではなく、特殊用途向けにも対応した製品開発に焦点を当て、お客様のニーズに応えていく方針です。さらに、サステナビリティ経営の下、環境負荷低減の取り組みを積極的に情報開示し、透明性の高い企業活動を進めていく予定です。