新規事業の実行力向上に向けた経営と現場の課題を分析
アーキタイプ株式会社が実施した482社を対象にした調査によって、日本企業における新規事業の実行力に興味深い結果が浮かび上がりました。この調査では、企業の経営層と現場担当者の認識のギャップを6つの軸で分析し、実行力の実態が可視化されています。
調査概要と目的
新規事業の推進は、企業競争力の強化や成長戦略において欠かせない要素です。一方で、その実施に際しては経営と現場の一貫性が求められます。アーキタイプでは、経営と現場の認識ギャップを浮き彫りにし、改善策を導き出すことを目的として調査を行いました。
主要な調査結果
発見1: 新規事業の推進基盤は先進と消極の二極化
調査により、企業は以下の4つのカテゴリーに分けられました:
- - 先進(25点以上): 58社(12%)
- - 積極(20〜24点): 103社(22%)
- - 平均(16〜19点): 157社(33%)
- - 消極(15点以下): 159社(33%)
この結果から、わずか12%の企業が新規事業推進の先進段階にある一方で、3社に1社は消極的な状況であることが判明しました。このような状況は、新規事業の実行基盤の強化が急務であることを示しています。
発見2: 経営層のAI戦略の課題
調査の中で、経営側のデータおよびAI活用に関する意識が最も低いスコア(2.76)を記録しました。これに対して現場からのスコアは3.01であり、現場の方がAI活用において先行している状況が明らかになりました。この乖離は、現場が独自にAI技術を実務に取り入れていることを示唆しています。
発見3: 経営方針と実績の乖離
外部活用の姿勢においても、経営方針が現場成果よりも進んでいる企業が33%に上りました。このことから、スタートアップとの連携やオープンイノベーションの計画があっても、実績に結びついていない実態が明らかになりました。
発見4: 6つの軸での認識ギャップ
6つの軸のうち、経営の方針が現場の実態を上回るのは5つまでで、唯一データ・AI活用については現場が経営層を上回る結果となりました。このことは、AIの現場での実装が進んでいることを示し、今後の戦略において経営層がこの点に注目する必要があることを示しています。
構造的課題と提言
調査を通じて明らかになった構造的な課題として、経営と現場の認識の乖離は大きな問題です。企業はこの問題に対処するために、戦略の明確化や現場の意見を反映した意思決定プロセスの確立が不可欠です。
特に、AI活用においては経営側が現場の実践に即した戦略を整備することが求められています。また、外部との連携においては具体的な成果を導くための戦略的アプローチが必要です。
アーキタイプでは、この調査結果を元に今後の組織戦略をサポートし、企業の新規事業開発を加速させるためのプラットフォームを提供していく考えです。私たちは、経営と現場が連携し、日本企業の競争力を高めるための支援を今後も続けていきます。