新たな波、食品業界への革新
東京都が実施する「Food/AgriTech Seed Acceleration Program」では、三社のスタートアップが採択され、食品業界に革新をもたらす取り組みが始まります。このプログラムは、持続可能な社会の実現と新しい食文化の創出を目指します。
参加企業のご紹介
「Food/AgriTech Seed Acceleration Program」に参加する企業について、以下に紹介します。
1.
株式会社Cool Innovation Japan
この会社は、90%以上の高湿度環境を安定的に制御できる冷蔵技術を開発しており、特に物品の鮮度を長期間維持できる冷蔵コンテナや冷蔵倉庫モジュールを製造・販売しています。この技術によって、従来の加湿器では難しかった段ボールの使用が実現しました。生産者向けにはコンテナのレンタルサービスも提供し、国際海上輸送や冷蔵トラックと連携して、エコなコールドチェーンの構築を狙っています。
2.
合同会社シーベジタブル
この企業は、海藻の養殖を新たな食文化の一環として捉え、陸上および海面での量産に取り組んでいます。特に、ほぼ天然の生産量がゼロになっている「すじ青のり」の陸上養殖から事業を開始し、他の海藻の生産技術の確立に成功しています。今後は黒海苔や昆布の量産も計画しています。
3.
トイメディカル株式会社
この会社は、海藻由来の食物繊維「アルギン酸類」を活用し、塩分の体内吸収を抑える技術を持っています。具体的には、吸収を抑制するサプリメントや、食品添加物を開発し、減塩弁当や食事の栄養バランスを保ちながら、塩分を補正する食の実現を目指しています。
今後のイベント
このプログラムの一環として、2025年5月8日に東京ビックサイトで開催される「SusHi Tech Tokyo FOODTECHブース」では、採択されたスタートアップによるピッチイベントが行われます。この機会には、参加企業がネットワーキングを行い、さらなるコラボレーションの可能性を探ります。
プログラムの目的とCIC Institute
「Food/AgriTech Seed Acceleration Program」は、新たな食の価値を創造し、持続可能な社会の実現を目指しています。CIC Instituteは、イノベーションエコシステムの構築や、スタートアップ支援を行う組織で、地方自治体や大学との連携を深め、グローバルな視点での成長を支援しています。
今後も多くのプロジェクトに取り組み、より持続可能な食品業界の発展に貢献することが期待されます。