原宿の新しい象徴「原宿クエスト」
2025年に竣工した「原宿クエスト」が、渋谷区の中心部に新たな魅力を加えています。このプロジェクトを手掛けたのは、著名な設計会社NTTファシリティーズとデザインアーキテクトのOMA。彼らは、原宿カルチャーの精神を受け継ぎながら、新しい都市の形を追求しました。
1. 設計コンセプト
「原宿クエスト」の設計コンセプトは、「Re: HARAJUKU CULTURE」です。表参道と竹下通りをつなぐパサージュを設けることで、街の回遊性を向上させ、人々の交流を促進します。この施設は魅力的な外装デザインと耐震性、柔軟性を兼ね備え、様々な用途に対応可能なスペースを提供します。
2. 二面性の反映
本施設は、表参道側と竹下通り側の二つの異なる街並みを統合するために設計されました。表参道側では、都市的なアイデンティティを表現するために縦基調のガラスファサードが採用されています。一方で、原宿エリアでは横基調のデザインが選ばれ、周囲の街並みとの調和を図っています。
3. 複合的な機能性
「原宿クエスト」は、物販店舗や飲食店舗、サービス業、オフィススペースを含む多用途の施設です。地下2階から地上6階、塔屋1階という構成で、最大限の空間利用が図られました。さらに、無柱設計の空間はテナントの利便性を大幅に向上させています。
4. 環境への配慮
低エネルギー性能を計画的に盛り込んだ本建物は、効率的な空調方式を採用しており、高効率の冷暖房システムを構築しています。建物全体が環境へ与える影響を最小限に抑える配慮がなされています。
5. 今後の展開
「原宿クエスト」は地域の新たな交流の場として期待されており、既存の「ウィズ原宿」と連携しながら、街全体の価値向上に寄与します。NTTファシリティーズは、このプロジェクトにおいて設計・監理だけでなく、今後も維持管理の役割を担い、長期的に地域に貢献する意向を示しています。
「原宿クエスト」の開業は、原宿の文化と歴史を受け継ぎつつ、未来志向の都市空間を実現する重要な一歩となります。私たちはこの新しいスペースでの交流や発見を楽しみにしています。