乳製品の新たな活用方法
日本の酪農業界は、長年にわたりさまざまな課題に直面してきました。その中でも特に、「ホエイ(乳清)」の廃棄問題は深刻です。ホエイはチーズ製造過程で生じますが、これまでそのほとんどが活用されずに廃棄されていました。しかし、山梨県甲府市に本社を置くKEIPE株式会社と、清里ミルクプラントが手を組み、このホエイを無駄にせず、新たな価値を生み出すことに挑戦しました。
2026年4月28日、これら2社は山梨県産の桃やいちごと組み合わせた「フルーツジェラート」を新たに発売することが決定しました。この商品は、ただの美味しいデザートにとどまらず、消費者に酪農業界の現状を知ってもらう重要な手段ともなり得ます。
「おいしい」で地域の課題解決
「おいしい」をキーワードに、農家が安心して作物を育てられる環境づくりに力を入れているKEIPE株式会社のnouto工場直売所は、規格外品を積極的に活用しています。“企画で規格を超えていく”という理念のもと、容姿に問題のあるフルーツや、これまで使われていなかったホエイを新たな商品として形にすることに尽力しています。
「ホエイには、豊富な栄養素が含まれており、特に高品質なタンパク質や必須アミノ酸、ビタミン、ミネラルがバランスよく含まれています。」と清里ミルクプラントの営業企画課長磯部啓介さんは話します。彼の移住理由には、北杜・清里の美味しい恵みを最高の形で届けたいという思いがあり、それこそがこのプロジェクトの根幹にあります。
日本の酪農業界の厳しい現実
実際、日本の酪農家数は1963年には約42万戸ありましたが、2024年までには1万戸を下回る見込みです。このような厳しい現実を、消費者には「おいしさ」を通じて理解してもらうことが重要です。このジェラートは、栄養ボリューム満点かつ美味しい食体験を提供し、ホエイが食卓に彩りを添えることを狙っています。
山梨県の恵みを詰め込んだジェラート
新発売のフルーツジェラートは2種類で、山梨県産の素材をふんだんに使用しています。
- - モモモーモ(桃フレーバー)
- - いちちご(いちごフレーバー)
どちらも後味の爽やかさが特徴で、シングル450円、ダブル550円(税込)と大変リーズナブルな価格で提供されます。また、季節に応じたフルーツと組み合わせて新しいフレーバーが登場する予定です。
体験型の新しい食文化の提案
従来のジェラート提供にはない、消費者参加型の体験も用意しています。専用の「まきまきマシン」では、自分自身で好きなフレーバーをカップに盛り付ける楽しみが味わえ、また「レインボーベーグル」という特別なベーグルにもトッピングすることで、視覚的にも楽しめる一品として提案されます。
この新しい試みは、今後の酪農業界に新たな風を吹き込むと期待されています。
開店1周年を記念した特別企画
2026年5月には、nouto工場直売所が1周年を迎えるにあたり、特別な周年企画が行われます。期間限定で提供される「モモジャグチー」では、蛇口から桃ジュースを直接注ぐユニークな体験が可能です。さらに、福袋の販売やお買い物券のプレゼントもあります。
引き続き進化するKEIPEと清里ミルクプラント
KEIPEの独自の事業展開や、清里ミルクプラントの地域貢献の姿勢は、今後ますます地域の未来に向けた新たな可能性を広げていくことでしょう。それはただのジェラート以上の、地域文化の魅力を伝える重要な役割を果たします。おいしく食べることで、地域の豊かさを感じ、酪農の未来を支える一歩になりたいですね。