ユニ・チャームの快挙
2020-12-01 10:33:03

ユニ・チャームの広告が初代UNSTEREOTYPE賞を受賞した理由とは

ユニ・チャームの「#NoBagForMe PROJECT」が新たな広告界の革新を示す



近年、ジェンダーに基づく固定観念や有害なステレオタイプを根絶することが求められています。そんな中、国連女性機関(UN Women)が主導する「アンステレオタイプアライアンス」に賛同した日本経済新聞社が、初代のアンステレオタイプ広告賞を設立しました。そして、その栄誉を初めて手にしたのがユニ・チャームの「#NoBagForMe PROJECT 2019-2020」です。

生理に関する新たな意識の提案


この広告キャンペーンは、日本における生理に対する恥じらいや偏見に挑戦するものであり、あらゆるジェンダーの人々にオープンな対話を促しています。特に、生理用品を購入する際に二重袋に隠す、という慣習に対する疑問提起は大きな反響を呼びました。「生理は隠しておくべきもの」という価値観を打破し、逆にそれを公然と認めることで、より多様性に富んだ社会の構築を目指しています。

審査基準と選出理由


今回の受賞作品は、46作品の中から選ばれました。UN Women日本事務所や日本アドバタイザーズ協会などが審査員となり、選考基準は「Presence(存在)」「Perspective(視点)」「Personality(個性)」の3つのPに基づいています。これは、広告が如何にして多様性を表現し、ステレオタイプを排除するかを示す重要な指標です。

石川雅恵所長は、COVID-19の影響で女性たちが直面している危機に言及し、企業に対してよりプロアクティブな社会的メッセージを発信する必要があると強調しました。「女性と男性はこうあるべき」といった有害なスティグマを打破し、肯定的なジェンダー観を広めることが、今求められるのです。

業界の反響と今後の展望


日本経済新聞社専務取締役の平田喜裕氏は、アンステレオタイプ広告賞の設立が実現できたことに喜びを表明し、受賞作の紹介を通じて多くの企業がこの概念を理解し、発展させることを望んでいると述べました。さらに、日本アドバタイザーズ協会の伊藤雅俊理事長も、広告が果たすべき役割の重要性を訴え、より多くの企業がこのテーマに興味を持ち、取り組むことを期待しました。

今後の活動と社会的影響


ユニ・チャームのマーケティング本部フェミニンケアブランドマネジメント部の長井千香子氏は、受賞の知らせに感謝を述べ、今後も#NoBagForMeの活動を推進していく意志を示しました。生理に対する相互理解を促進し、タブーを解消することで、ジェンダー平等の実現を引き続き目指すとしています。

また、UN Women日本事務所は、日本の民間企業に対してアンステレオタイプアライアンス日本支部への参加呼びかけを行い、多くの広告が無意識のバイアスに取り組むことを願っています。

このような取り組みが広がることで、社会全体がポジティブなジェンダー観を受け入れる時代が到来することを期待しております。これからもジェンダー平等のための意識改革を進め、未来の社会をより良いものにするための活動が続いていくことが望まれます。

会社情報

会社名
国連女性機関 日本事務所
住所
東京都文京区春日1‐16‐21 文京シビックセンター1階
電話番号
03-6801-8511

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