JR東日本環境アクセスがAIを活用し、シニア社員の健康と働き方をサポート!
JR東日本グループの清掃業務を担うJR東日本環境アクセスは、社員の健康増進と働きがい向上を目指し、独自AIを活用した健康リスク測定システム「AYUMI Scan」を試験導入しました。この取り組みは、現場で働くシニア社員の労災リスクをAIで測定し、一人ひとりに適したサポートまでを一気通貫で行う画期的な試みです。
「AYUMI Scan」は、株式会社AYUMI BIONICSが開発した、わずか3分で心身のリスクを測定できるシステムです。タブレットやスマートフォンでアプリを使用することで、手軽に測定できます。測定後は、社員の測定結果が一元管理できる「AYUMI Board」で確認することが可能です。さらに、ハイリスクな社員に対しては、AYUMI BIONICSのスタッフがLINEを通じて個別で健康増進アドバイスを提供します。
今回の試験導入では、東京事業所の約30名を対象に、5月中旬から8月末までの期間で「AYUMI Scan」による測定を実施します。測定項目は筋力、バランス力、認知機能の3つです。測定結果に基づいて、全員へのフォローアップとして、始業点呼時の「10秒体操」の実施や健康通信「AYUMI通信」の配布、個人への測定結果の配布を行います。対象者のみには、LINEによる双方向での健康増進アドバイスを提供する「AYUMI Training」への登録も促します。
シニア社員の健康状態と採用戦略への期待
試験導入開始から5月末までの速報によると、AYUMI BIONICSがこれまで測定・蓄積してきた他社データと比較して、JR東日本環境アクセスの社員は筋力・バランス力の平均値が高いことがわかりました。これは、同社社員が駅構内等の徒歩移動や足腰を使う作業が多いことが影響していると考えられます。この結果から、JR東日本環境アクセスは「健康な職場」のイメージを構築し、シニア層の採用を促進していくための施策を検討しています。
JR東日本グループの健康経営ビジョン
JR東日本グループは、2024年4月に「JR東日本グループ健康ビジョン2029」を策定し、職場全体で健康づくりに取り組むことを発表しました。今回の「AYUMI Scan」導入は、このビジョンに基づき、オープンイノベーションによる新技術導入の一環として位置付けられています。今後も戦略的な健康経営を推進することで、社員一人ひとりの健康レベル向上を目指し、社員と家族の幸福を実現することで、社員と会社の新たなエンゲージメントを創出していく予定です。
スタートアップとの連携によるイノベーション
JR東日本スタートアップ株式会社は、ベンチャー企業との連携を積極的に推進しており、「STARTUP PITCH」や「JR東日本スタートアッププログラム」などのイベントを通じて、グループの課題解決につながる技術やサービスを探索しています。
2023年8月に開催された「STARTUP PITCH」では、JR東日本環境アクセスがシニア社員の離職率対策や健康増進を課題として発表しました。その結果、AYUMI BIONICSを含む3社のベンチャー企業が採択され、連携を進めています。
今回の「AYUMI Scan」導入は、スタートアップとの連携によるイノベーションによって、シニア社員の健康と働きがいを向上させる取り組みの一例です。JR東日本グループは、今後も積極的に外部との連携を推進し、新たな技術やアイデアを導入することで、持続可能な社会の実現に貢献していきます。