東京でのCAEBV国際シンポジウム開催
2026年3月20日と21日、東京科学大学で世界初の「第1回 CAEBV International Symposium」が開催されます。このシンポジウムは、慢性活動性EBウイルス病(CAEBV)に焦点を当て、聖マリアンナ医科大学の新井文子主任教授を中心に、東京科学大学や岡山大学の研究者らが実行委員会を組織しています。このイベントは、EBウイルスが引き起こす重篤な疾患の理解を深めるとともに、国際的な連携を促進することを目的としています。
CAEBVとは
CAEBVは、Epstein–Barrウイルス(EBV)によって引き起こされる希少な疾患であり、感染したT細胞やNK細胞が増殖することによって生じます。EBウイルス自体は広く存在し、世界人口の約90%が感染しているとされていますが、その中でごく一部の人々がこの重篤な症状に苦しむことになります。CAEBV患者には、持続的な炎症や臓器機能の障害が見られ、進行するとリンパ腫や白血病に至るリスクがあります。
治療法としては造血幹細胞移植が唯一の根治的手段ですが、その診断や医療体制は未だ整備されていないのが現実です。日本がCAEBV研究の最前線に立ってきた中で、このシンポジウムは国際的な情報交換を可能にする重要な機会となります。
クラウドファンディングの実施
CAEBVは希少疾患であるため、患者数が限られています。そのため、研究資金の確保や情報共有の推進が難しい現状があります。この問題を打開するために、今回のシンポジウムはクラウドファンディングによって実現しました。多くの方々から902万円という多額の支援を受け、10カ国以上の研究者が集まることが可能となりました。この国際的な交流は、CAEBV治療法や診断技術の確立にむけた重要な一歩です。
「松来未祐賞」の設立
また、クラウドファンディングを活用して、「松来未祐賞」が新設されました。この賞は、CAEBV研究に挑む若手研究者を支援する目的で設けられ、志半ばで亡くなった声優の松来未祐さんの遺志を受け継ぐ形で実施されます。このような取り組みが、今後のCAEBV研究の発展に寄与することが期待されています。
シンポジウムの開催情報
- - 日時: 2026年3月20日(金)・21日(土)
- - 場所: 東京科学大学 湯島キャンパス(東京都)
- - 主催: 聖マリアンナ医科大学 血液・腫瘍内科
- - 会長: 新井文子 主任教授
新井教授は、「CAEBVは患者にとって命に関わる深刻な疾患です。シンポジウムを通じて、国境を越えた研究者同士の議論が進み、CAEBVの診断と治療における進展に寄与できることを願っています」とコメントを寄せています。
取材について
今回のシンポジウムは一般に公開されていませんが、メディア関係者には事前の申し込みの上で取材が可能です。興味のあるジャーナリストは、シンポジウム終了後の2026年3月21日午後3時30分から約30分間、取材を行うことができます。取材を希望するメディアは事前にCAEBV国際シンポジウム実行委員会までご連絡ください。
このシンポジウムはCAEBV研究の新たな展開をまず行う場として、国際共同研究のスキームを築くための貴重な機会となります。世界的な健康問題に対して、日本が果たす役割が期待されています。