15x15mm大型人工ダイヤモンド単結晶の製品化で、新たな可能性が拓く!
株式会社イーディーピーは、人工ダイヤモンド単結晶の製造において、その大型化に成功し、新たな製品を発表しました。これまで最大サイズが12x12mm(種結晶)と10x10mm(基板)だった同社製品ですが、この度、14x14mmへとサイズアップし、さらに今回、15x15mmの大型単結晶製品の販売を開始しました。
大型単結晶がもたらすイノベーション
この大型化によって、大きく二つの分野で大きな進展が期待できます。
1. 宝石製造分野
15x15mmの種結晶を使用することで、ラウンドブリリアントカットで10カラットを超える、より大型の宝石の製作が可能になります。さらに、プリンセスカットやオーバルカットといった他のカット形状であれば、さらに大きなカラット数の宝石の製造も期待できます。従来の種結晶と比較して、製造歩留まりが高く、安定した結晶品質が得られることも大きなメリットです。
2. 研究開発分野
研究用基板として使用することで、大面積のデバイス開発に道が開かれます。15x15mmというサイズは、従来モザイク結晶でしか実現できなかったサイズであり、単結晶であることから結晶粒界の影響を排除できることが大きな特徴です。特に、結晶粒界の影響を受けやすい光学部品などでは、大面積化による新たな応用が期待されており、様々な分野における技術革新に貢献すると考えられます。
製品仕様
今回発売された製品は、人工ダイヤモンド宝石製作用の大型種結晶(15x15x0.3mm, SH15153)と大型研究用基板(15x15x0.3mm, RH15153PP)の2種類です。いずれも基本特性は従来製品と変わらず、高品質を維持しています。面方位は(100)面で3°程度のオフ角があり、窒素含有量は8ppm以下と、高い純度を誇ります。形状や厚さに関しても、細かな指定に対応可能です。また、X線ロッキングカーブ半値幅が50arcsec以下の高品質結晶の研究用基板についても、従来通り製作が可能です。
今後の展望
株式会社イーディーピーは、今後も単結晶の大型化に向けた研究開発を継続していきます。最終目標は、ダイヤモンドデバイスの製造に必要となる2インチウエハ(直径約51mm)の開発です。その一方で、この大型単結晶を用いた、結晶粒界の少ない大面積モザイクウエハの製品化も検討しています。
問い合わせ先
株式会社イーディーピー 営業部
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