医療的ケア児も安心して楽しめる音楽イベントに注目
2026年1月24日(土)、京都市にて「ようこそ 絵本の音楽会へ」という音楽イベントが開催される。このイベントは、医療的ケア児や障がい児、その家族が参加できるよう特別に配慮されている。主催は一般社団法人merry attic、制作を担当するのは株式会社オトギボックスであり、この取り組みに合同会社ReeveSupportが協力している。
参加をあきらめていた家族のために
「うちの子でもコンサートに参加できるのか?」「泣いたら周囲に迷惑をかけてしまわないだろうか?」という不安から、音楽会への参加をためらってきた家族が多い。しかし、この音楽会はそんな家族に向けて、安心して外出できる経験を提供することを目的としている。家族はこのイベントを通じて、「あきらめていた外出」を新しい「思い出」に変えることができる。
バリアフリーな環境
開催場所である京都市呉竹文化センターホールは、バリアフリーの配慮が充実している。おむつ替えスペースも完備されており、音に敏感なお子さまや、途中で席を立つ必要があるお子さまも安心して過ごせるよう配慮された「子どもウェルカム」な雰囲気が大切にされている。
さらに、移動に不安を抱える家族向けには、介護タクシーを利用した送迎パッケージが5組限定で提供されている。自宅から会場までのサポートを一体として行うことで、外出へのハードルを低くする試みだ。
誰もが文化を享受するために
最近、乳幼児を連れた家族や車椅子を利用する方々は、文化イベントに参加する際に移動や座席確保の不安を抱えることが多かった。しかし、ReeveSupportが参画することで「移動のバリアをなくす」ことを実現し、文化体験を広げる機会が増えた。
取り組みのポイント
1.
専用席の確保: 車椅子やバギーを利用する参加者のために、専用席を確保し、安心して参加できるようにしている。
2.
福祉タクシーの送迎: 自宅から会場、また帰宅までを含む送迎サービスがあり、スタッフによる案内もあるため安心。
3.
観光や食事も支援: コンサート前後に食事や観光をサポートするオプションも用意されている。
4.
年齢や状況を問わず参加可能: 0歳から高齢者まで、誰もが同じ時間をともに過ごせる環境が整えられている。
イベント概要
「ようこそ 絵本の音楽会へ」は、13:15に開場し、14:00に開演、15:00に終了予定。対象は0歳からの子どもとその家族で、参加費は子どもが1,000円(小学生まで)、一般が2,500円となっている。また、福祉タクシー利用パックは京都発が10,000円~、大阪発が20,000円~(チケット代・送迎・諸経費込み)で、事前申し込みが必要となる。
最後に
合同会社ReeveSupportの代表を務める三澤由佳さんは、参加をためらう方々に向けて「行きたいという気持ちをあきらめないでほしい」と訴えている。看護師も会場内に常駐するため、安心して楽しむことができる空間が設けられている。この音楽会は、移動の不安を抱える家族にとって、新たな一歩を踏み出させるきっかけになればと願っている。
この音楽の場が、家族の思い出作りの場となり、多くの笑顔と感動を生み出すきっかけになることを期待したい。