未来のエネルギー技術
2025-07-28 14:08:17

新たな熱電発電モジュール、柔軟な形状対応で未来のエネルギーを創出

フレキシブル熱電発電モジュール



工学院大学の環境化学科で准教授を務める桑折仁氏が開発したフレキシブル熱電発電モジュールは、排熱を電力に転換する革新的な技術です。この技術は、特に湾曲した熱源に対応できるため、従来よりも高い発電出力が期待されています。

技術の背景



熱電発電は、わずかな温度差を利用して電力を生成する技術であり、工場や住宅で発生する排熱の効率的な利用が可能です。これまでの熱電発電モジュールは、セラミックス基板を使っているため、平板形状で制約が多くありました。桑折氏の研究は、この問題に革新をもたらしています。

フレキシブルな設計



新たに開発されたモジュールは、陽極酸化アルミニウム基板を使用することで、柔軟性と高い熱伝導性を両立させています。このおかげで、熱パイプや配管などさまざまな形状の熱源に巻き付けることが可能になり、従来のモジュールに比べて応用範囲が格段に広がりました。また、熱伝導性が向上したことで受熱部の熱抵抗が低減し、より高い発電出力が実現できるのです。

環境への貢献と将来性



排熱回収の技術は、カーボンニュートラルに向けた取り組みとしても重要です。この技術は、工場や住宅などで簡単に導入できることから、幅広い分野での活用が期待されています。さらに、電源の確保が難しい地域でも自立電源としての活用が見込まれており、特にエネルギー資源の有効活用が求められる今日において、注目される存在です。

大学見本市での発表



このフレキシブル熱電発電モジュールは、2025年8月21日と22日に開催される「大学見本市2025~イノベーション・ジャパン」で企業に向けて紹介されます。このイベントは、国立研究開発法人科学技術振興機構が主催しており、技術開発担当者や営業担当者、経営者など、幅広い層の参加が期待されています。

まとめ



今回の開発は、従来の技術を大きく超える可能性を秘めており、エネルギー効率の向上に寄与するものです。未来のエネルギー技術として、ぜひ多くの人々に知ってもらいたい画期的なモジュールです。持続可能な社会に向けた新たな一歩として、その行方が注目されます。さらに、この技術が普及することで、エネルギー問題の解決が進むことを期待したいです。


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