大阪市の生野区を拠点にする株式会社RETOWNが、近畿日本鉄道(近鉄)との提携を通じて、伊勢・松阪で捕れた新鮮な鮮魚を大阪で活用する新たな取り組みを開始します。このプロジェクトの目玉は、近鉄の「伊勢志摩お魚図鑑」という特別な車両を使って、当日朝に伊勢湾で捕れた新鮮な魚を輸送することです。この鮮魚はRETOWNが運営する飲食店や調理スクール「飲食人大学大阪校」で使用され、鮮魚の提供とともに、食材を使った学びの場を提供します。
実施概要
この新しい鮮魚輸送プロジェクトは、3月11日から始まり、毎週火曜日に行われます。主な活用箇所として、大阪市内の「鮨千陽」、「鮨とよたか」、さらには「きたしんち弓場慎之佑」などがあります。各飲食店では、鮮度抜群の魚を活かした料理が提供されることでしょう。また、生徒たちにとっては、実際の鮮魚を使った調理実習が行えるため、実践的な経験が得られます。
輸送は、松阪駅から大阪上本町駅までとなり、始発は松阪駅の6時44分。到着は8時47分となっており、午前中のうちに新鮮な魚を飲食店や教育機関に届けます。この迅速な輸送が、質の高い食材の提供を可能にします。
鮮魚の輸送フロー
このプロジェクトでは、以下のような輸送フローが確立されています。まず、漁獲された魚は活魚として生け簀でキープされ、活〆で丁寧に梱包されます。次に、これらの魚が近鉄の特別車両「伊勢志摩お魚図鑑」に積み込まれ、大阪へと運ばれます。大阪上本町駅到着後は、鮮魚が指定の飲食店や「飲食人大学大阪校」へと配送されます。
期待される効果
この取り組みにより、RETOWNとしては新鮮な食材を提供することができ、実践的な教育を通じて次世代の料理人を育成することが可能です。そして、近鉄も、自社の特別車両を利用することで、地域の食文化を活性化し、魅力を発信できると考えています。この取り組みは、食材の新たな流通システムを構築するだけでなく、大阪市と伊勢・松阪の美味しい食材を結ぶ架け橋としても大いに期待されています。地域経済への貢献や、鮮魚を巡る新たな市場創出にも繋がることでしょう。
この新しい試みが成功し、新鮮な鮮魚が消費者に届くことを願っています。受け取る側である飲食店では、鮮度そのものの良さはもちろん、地元の漁業に対する理解を深めることができるため、希少な経験を味わえる場ともなります。なお、活用箇所は今後変更となる可能性があるため、利用者は最新の情報を確認することが望まれます。