エミレーツ航空の新たなフライトクルートレーニングセンター
アラブ首長国連邦(UAE)のドバイにて、エミレーツ航空が最新鋭のフライトクルートレーニングセンターをオープンしました。この新施設の開設は、同社の将来的な成長戦略に基づいており、様々な訓練プログラムが展開されることが期待されます。
トレーニング能力の拡大
新センターでは、年間のパイロット訓練能力が54%も拡大し、合計で13万時間の訓練時間を提供することが可能になります。この施設には、エアバスA350型機や今後導入されるボーイング777X型機専用のフルフライトシミュレーターが設置されています。シミュレーターは合計6台で、パイロット一人当たり年間最大7,500時間の訓練を受けることができるため、将来的な航空需要に十分に応えられる体制が整っています。
投資と設計
今回のプロジェクトには1億3,500万米ドル(約200億円)が投じられており、広さは約5,880平方メートルに達します。この施設はドバイ市内の他のエミレーツの訓練施設に近接しており、航空業界の核心とも言える重要な役割を果たしています。エミレーツ航空グループの会長であるシェイク・アハメド・ビン・サイード・アル・マクトゥーム殿下は、新センターが航空業界全体に貢献し、ドバイを世界的な航空ハブとしてさらに促進することを強調しました。
訓練体験の革新
新センターは、業界初の「パイロット・サポート・ステーション(PSS)」という革新的なシステムを導入し、シミュレーターとともにパイロットの訓練体験を革新します。これにより、フライトデッキの準備やフライトプランの設定が没入的な環境で行え、学習効果の最大化が図られています。また、訓練セッションはすべて録画され、インストラクターがパフォーマンスの評価や改善点の指導に役立てています。
先進技術の活用
さらに、本センターには先進的な3Dプリンティング技術が備わっており、訓練設備を支える部品の製造が可能です。この技術により、年間最大100万ディルハム(約4,000万円)のコスト削減が実現されています。現在は、エアバスA350型機のフルフライトシミュレーター2基が稼働中で、ボーイング777X型機のシミュレーターも今後導入される予定です。
教育とキャリア形成
新センターでは、パイロットの定期訓練や機種転換訓練、指揮訓練などのコースに対応する広々とした教室も備わっています。また、エミレーツ航空は他にも多様なトレーニングプログラムを提供しており、従業員や航空業界の他の専門家に対しても高度な専門技術の習得の場を提供しています。
世界的航空会社としての成長
エミレーツ航空は、2002年から日本にも就航しており、現在は世界で最も収益性が高い航空会社の一つとして知られています。特に、A380型機およびボーイング777型機の保有数が世界一で、航空業界におけるリーダーとしての地位を確立しています。エミレーツ航空でのキャリアを希望する方はぜひ応募を検討してみてはいかがでしょうか。