大分大学理工学部、AI人材育成に注力!画像認識AI学習教材「AIミネルバExpert」を試験導入
大分大学理工学部は、学生のAIスキル向上を目指し、画像認識AI学習教材「AIミネルバExpert」を試験導入しました。この教材は、株式会社APCが提供するAI教育パッケージで、データサイエンティストやAIエンジニア育成に特化しています。
試験導入は、理工学部の知能情報システムプログラム/DX人材育成基盤プログラムに所属する3年生約60名を対象に、令和6年10月29日から令和7年3月31日までの期間で行われます。将来的には、他の学年の学部生や大学院生への展開も検討されているほか、社会人向けのリスキリング講座での活用も視野に入れています。
なぜ「AIミネルバExpert」が選ばれたのでしょうか?
中島教授は、AI・データサイエンス教育の強化を計画しており、複数の教員による事前検証の結果、本教材が適切であると判断しました。特に、Jupyter Notebook上で実行可能な点、PyTorchベースのコードと説明が充実している点、深層学習モデルの導入教材として内容が適切である点が評価されました。
大知准教授も、Jupyter Notebook上での実行の容易さ、PyTorchベースのコードと説明の充実ぶり、深層学習モデルの導入教材としての適切性を高く評価しました。
「AIミネルバExpert」は、従来のe-ラーニング教材とは異なり、講義用スライド教材とプログラミング環境を統合してクラウドから配信されるため、学習者のPC性能や環境に左右されずに学習を開始できます。ブラウザ上で統合学習環境が提供され、ナレーション付き講義スライドの再生、ステップ・バイ・ステップのプログラミング開発、作成プログラムのGPUを利用した実行、実行結果の表示、理解度確認用問題の実施・解説、管理者による学習進捗状況把握など、AI学習に必要な一連のプロセスをスムーズに行うことが可能です。
「AIミネルバExpert」のカリキュラム
「AIミネルバExpert」は、画像認識系AIに関する技術要素を、全10章にわたって段階的に学べる教材です。それぞれの章で、AI概論、開発環境、データ分析基礎、数学基礎、機械学習基礎(回帰・分類)、ニューラルネットワーク、畳み込みニューラルネットワーク、認識精度の向上、転移学習など、AIエンジニアになるための基礎知識を習得できます。
習得できるスキル
本講座を通じて習得できるスキルは、Pythonによるコーディング、CNN(畳み込みニューラルネットワーク)を用いたAIモデル開発、事前学習済みモデルを使用した転移学習など、AIモデルの開発に必要な技術的なスキルです。
試験導入後の検証
大分大学では、学生へのアンケートなどを実施し、令和7年5月を目途に「AIミネルバExpert」の試験導入結果をまとめる予定です。今回の試験導入が、学生のAIスキル向上に大きく貢献し、将来のAI人材育成に繋がることを期待しています。