OKI、次世代AI半導体向け新技術の開発
OKIサーキットテクノロジー(OTC)は、次世代AI半導体向けの新たなプリント配線板(PCB)技術を確立しました。この新技術は、180層・板厚15mmのPCBを実現し、従来の124層・板厚7.6mmという限界を大きく超えたものです。この革新的な技術により、AI半導体が必要とする高密度データ転送の要求に応えられるようになると期待されています。
技術の背景と必要性
AI半導体では、扱われる信号の数が非常に多く、またプロセスの微細化が進むことでウエハー搭載チップ数も増加しています。これにより、検査装置用のPCBには、より高密度化と積層数の増加が必要となります。しかし、高板厚化に伴うチャレンジもあり、ビアのインピーダンス制御や電源層への影響、ドリル技術の制約が存在しました。これまでの技術では124層・板厚7.6mmが限界であり、ここからの進路を模索することが求められていました。
新技術の概要
OTCが開発した「導電ペースト基板間ビア接続」技術は、複数の多層PCBを積層し、接続することで超高多層PCBを実現可能にしました。この技術によって、60層のPCBを3枚接続し、180層・板厚15mmのPCBを作成することが可能になったのです。各PCBごとに独立したビア特性制御と信号品質の確保が行え、品質と性能の両立が実現されています。
将来的な展望
今回の技術は、AI半導体やAIサーバー、さらには宇宙・航空・防衛、次世代通信といった未来に期待される分野に向けての新たな提案です。OTCは今後、2026年10月を目指して量産体制を整備し、さらなる技術革新へと進んでいく方針です。
さらに、OTCは2026年4月28日から5月1日まで、米国マサチューセッツ州で開催される「PCB East 2026」に出展し、この新技術を紹介します。この展示会では、業界関係者に向けて最新技術の詳細が発信される予定です。
まとめ
OKIの新たなPCB技術の開発は、次世代AI半導体向けの検査装置の性能に大きな影響を与えるでしょう。今後の量産体制の整備や技術の進化に期待が寄せられています。OTCの取り組みは、業界全体に革新をもたらすための重要なステップであるといえるでしょう。