個人データ連携の実証実験開始
2024-03-29 10:00:03
JCBとトヨタ・コニック・アルファ、個人データ利活用で新時代へ 「ゆるやか連携™」実証実験開始
JCBとトヨタ・コニック・アルファ、「ゆるやか連携™」で個人データ利活用の新時代へ
近年、デジタル化の進展に伴い、個人データの利活用が加速しています。しかし、その一方で、プライバシー保護への懸念や特定事業者によるデータ独占への不安も高まっています。この課題に対し、JCBとトヨタ・コニック・アルファは、生活者主導でデータ連携を管理できる画期的な取り組み「ゆるやか連携™」の実証実験を開始しました。
「ゆるやか連携™」とは?
「ゆるやか連携™」は、特定の事業者がデータを独占的に管理するのではなく、生活者が自身のデータの範囲と利活用方法を自ら決定できる仕組みです。これは、現実世界で身分証明書を必要な場面で提示し、使用後は保管場所に戻す行為になぞらえたモデルです。デジタル世界でも、同様の安全で安心できるデータ管理を目指しています。
実証実験の概要
この実証実験は、2024年度から開始され、DNP、フェリカネットワークス、IDEMIA、NRIセキュアテクノロジーズの4社が協業パートナーとして参画します。モビリティデータと生活者の相互運用性を意識したユースケースを設定し、システムとアプリで構成される実証用インタフェースを開発。限定的なクローズド環境下で、標準技術仕様と相互運用性を考慮したインタフェースの構築と実証を行います。
具体的には、サービス利用申込に必要な運転免許証などの資格情報を、VC(検証可能なデジタル証明書)/mdoc(モバイル端末上の文書)化してサービス事業者に提供する流れを実証します。この過程におけるVC/mdocの授受による権限授与、アプリ利用履歴の照会、証跡照会、そして属性情報と属性連携の実証などが含まれます。
JCBとトヨタ・コニック・アルファの協業
JCBとトヨタ・コニック・アルファは、2021年からデジタル・アイデンティティ分野で協業しており、これまでにも複数の運転者データとモビリティデータを連携させるシステム実証や、ユーザビリティ検証のためのプロトタイプアプリ開発などを実施してきました。これらの経験を活かし、今回の「ゆるやか連携™」実証実験に臨みます。
各社の役割
JCB: デジタル・アイデンティティ分野における豊富な知見と特許技術を提供。
トヨタ・コニック・アルファ: モビリティデータ連携の専門性を活かし、ユースケース開発やシステム構築に貢献。
DNP: ICカード事業で培った認証・セキュリティ技術を用いて、安全なネットワーク構築とデータ管理ルールの標準化を推進。
フェリカネットワークス: NFCサービスプラットフォームに関する技術提供とサポート。
IDEMIA: デジタルIDソリューションの専門性を生かし、安全なID管理システムの構築に貢献。
NRIセキュアテクノロジーズ: 情報セキュリティに関する専門知識と経験を提供。
期待される未来
「ゆるやか連携™」は、個人データの利活用におけるプライバシー保護と利便性の両立を目指した画期的な取り組みです。この実証実験を通じて、より安全で安心できるデジタル社会の実現に貢献することが期待されます。今後、本実証実験の結果を踏まえ、社会実装に向けた取り組みが加速すると考えられます。
会社情報
- 会社名
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トヨタ・コニック・アルファ株式会社
- 住所
- 東京都千代田区神田小川町3-28-5axle御茶ノ水4F
- 電話番号
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