日本経済の成長に向け加藤財務大臣が見解を示す記者会見

加藤財務大臣の記者会見概要

令和7年2月18日、加藤財務大臣兼内閣府特命担当大臣が閣議後の記者会見を行い、日本経済の現状と今後の施策について questions and answers の形で詳細に説明しました。

日本のGDPについての見解

記者からの質問で、2024年通年の名目GDPが初めて600兆円を超えたとの報告がありました。一方で、実質GDPは横ばいが続いており、個人消費も力強さを欠いているという指摘があります。これに対し、加藤大臣は名目GDPが前年比プラス2.9%、609.3兆円に達したことを強調しました。例年に比べるとプラスを記録しており、日本経済には明るい兆しが見え始めているとしています。

特に、実質GDPも4年連続で増加していると説明し、内需が支えていることから今後の経済成長に期待が持てるとしました。加藤大臣は、賃金上昇が物価上昇を安定的に上回ることが重要だと強調し、賃上げや投資が経済成長の舵を取るべきだと述べました。

経済施策についての方針

今後の施策については、総合経済対策や令和6年度補正予算を円滑に実施することが不可欠だとし、これらの施策が日本経済の成長を支える重要な要素であると強調しました。特に、賃金上昇を生むための環境整備が急務であり、省力化やデジタル化投資の支援がカギを握るとし、企業が成長分野に投資するように促す必要があると述べました。

金融機関の安全性についての懸念

記者からの質問で、みずほ銀行の貸金庫に関する盗難事件が取り上げられました。この事件は2020年から24年にかけて発生した可能性があるとされ、金融庁への報告も済んでいるとのことで、加藤大臣はこの件に関して具体的なコメントは避けました。

ただし、貸金庫の問題については、金融機関への適切な指導とマネーロンダリング対策に向けた検討が重要であり、金融庁としても従来の方針を維持して対応していくと再確認しました。