カザフスタンとの新たな協力関係
2024年8月8日、カザフスタンのアスタナで日本のJOGMEC(独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構)とカザフスタンの産業・建設省が金属分野に関する協力覚書(MOC)を締結しました。この協力覚書は、両国の金属産業における相互協力を強化し、探査や開発、資源の有効利用を促進することを目的としています。
カザフスタンは、豊富な天然資源で知られ、その中にはクロム、マンガン、タンタル、銅、亜鉛などが含まれています。これらの資源は、日本への重要な供給源であり、特にフェロクロムやタンタルは、日本の産業にとって不可欠な材料です。このため、カザフスタンは今後も資源供給国としての役割が期待されています。
JOGMECの理事長である髙原一郎氏は、同日にカナト・シャルラバエフ産業・建設大臣と会談を行い、両国の資源分野での協力を一層深めていくことに合意しました。髙原理事長は、「金属分野での協力を一層強化し、我が国への安定した資源供給を確保するため、中央アジアの国々との関係を深めていく」旨を述べました。
この覚書の下では、探査および開発の強化、鉱物資源の効率的な利用、そして二次原材料処理技術の開発といった包括的な分野での協力が期待されています。特に、二次原材料処理技術に関しては、鉱山での尾鉱や使用済み製品から金属を回収する技術に注目が集まっています。
カザフスタンは、国際的な資源供給の中心地としての位置を強化しており、日本企業にとっても重要な市場となっています。このMOCにより、双方はさらなるビジネスチャンスの拡大を目指していくことになるでしょう。
JOGMECは、今回の覚書を通じて、カザフスタンのみならず中央アジア諸国とのさらなる関係構築を進め、我が国にとっての金属鉱物資源の安定供給を目指します。今後の展開に注目が集まります。
この新たな覚書の成立は、両国の産業界に新しい風を吹き込む可能性があり、日本にとっても重要なマイルストーンとなります。