育む心と言葉がけ
2019-06-11 10:01:09

子供の心を育む言葉がけの重要性とは?実験で明らかに

研究の背景



近年、子供の心の成長において「言葉がけ」が果たす役割が注目されている。特に、パイロットインキ株式会社と慶應義塾大学の共同研究では、お人形遊びを通じて親から子に伝わる言葉がけが、子供の心の発達において重要な要素であることが示された。このプロジェクトは、2017年より開始され、親と子、そしてお人形の三者関係がいかに子供の成長に寄与するかを明らかにするための実験と調査を重ねてきた。

お人形遊びと心の発達



お人形遊びは、ただの遊びではない。研究によれば、親が子供にお人形を使って語りかけることで、子供は自然とコミュニケーションを試み、心の発達に寄与することがわかってきた。言葉をうまく発することができない年齢でも、子供は身振りや表情、視線でその意志を表現しようとする。このように、親の反応が子供の「もっと話したい」という意欲をかき立てる。

さらに、意外にもお人形が介在することで、親子間のコミュニケーションがよりスムーズになる。お人形がいることで親は「第三者」としての役割を果たしやすくなり、子供の心やコミュニケーション能力の育成に繋がるのだ。

メルちゃんの影響



パイロットインキの「メルちゃん」シリーズは、27年以上にわたって子供たちに愛されてきた。お人形遊びが心の発達に与える影響を研究する中で、この「メルちゃん」の存在が特に重要であることが浮かび上がってきた。幼い子供がメルちゃんと遊ぶことで、「他者とコミュニケーションをとろうとする心」「他者の考えを理解する心」「相手を思いやる気持ち」の3つの心がしっかり育まれるのだ。

2017年度の研究では、心理学的な観点を取り入れ、お人形遊びの効果を前後で比較し、2018年度には遊びの頻度による影響を分析した。その結果、お人形遊びが子供の高いコミュニケーション能力や思いやりの心を育てることが明らかとなった。

科学的エビデンス



このプロジェクトの成果は、6月13日から東京ビッグサイトで開催される「東京おもちゃショー2019」で公開される。その中で、皆川教授は実験的なアプローチが他の研究者にとっても重要であることを強調し、今後の研究への期待を寄せた。「ごっこ遊び」の重要性については、発達心理学でも言及されるが、実証的な研究は少なかった。このプロジェクトは、実際に遊んでいるお人形遊びがどういった可能性を秘めているかを示す重要な試みなのだ。

研究結果の要点


1. コミュニケーションを促進する心:親がお人形を利用した会話により子供は相手に話しかける意欲を持つ。
2. 他者の思考を理解する能力:お人形遊びを通じて、他者が自分とは異なる考えを持つことを理解する。
3. 思いやりの心の育成:お人形の気持ちを想像することで、自然に相手を思いやる感情が育つ。

メルちゃんはただの玩具ではなく、子供たちの社会情緒スキルを育むための大切な存在であることが、今後の研究によって証明されるだろう。お子様とメルちゃんで遊ぶ時間を大切にし、心の成長を応援しよう。今後もこの共同プロジェクトに注目していきたい。

結論



パイロットインキと慶應義塾大学は、今後もお人形遊びの効果を引き続き研究し、子供たちの心の成長をサポートする取り組みを進めていく。お人形遊びがもたらすコミュニケーションの力は、子供たちの未来に大きな影響を与えるだろう。この研究成果は、子供たちに優しさや思いやりを育むヒントを与えるものであり、ぜひ保護者にも積極的に取り入れていただきたい。

会社情報

会社名
株式会社パイロットコーポレーション
住所
東京都中央区京橋2-6-21
電話番号

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