電通デジタルが提供する新プラットフォーム「Tobiras Shared Garden」
電通デジタルが電通と共同開発したデータ連携プラットフォーム「Tobiras Shared Garden(TSG)」が、マーケティングROI(mROI)の最大化を目指して企業に提供されることとなりました。この新プラットフォームは、企業間のデータ連携を安全かつ効率的に実現するためのものであり、現在のデジタル化が進展する時代において、その重要性が高まっています。
TSGの特徴と利点
TSGの最大の特徴は、既存のシステムに依存することなく、柔軟かつ安全なデータ連携を可能とする点です。これにより、顧客は自社のデータ環境を保持しつつ、電通デジタルや電通とのアライアンスを通じて、データホルダーや他社との連携がスムーズに行えるようになります。また、広告施策やCRMの効率を高めるために、より自由なデータ利用が実現されます。
近年、企業には1stパーティデータの利活用が求められていますが、同時にプライバシーに関する課題も存在します。ここでTSGは、複数のプライバシーポリシーに対応し、同意内容の管理を容易にするための機能を提供します。
ユーザーに優しい機能
TSGは、特に以下の3つの機能を強化しています:
1.
Consent Matching Support AI
この機能は、様々なプライバシーポリシーを読み込み、合意された内容と一致する部分を抽出してリスト化します。これにより、プライバシーポリシーの確認作業が簡単になります。
2.
Interoperable DCR
データ連携における安全管理を支援するこの機能は、誰でもデータ分析が行えるように基本的なクエリを提供します。これにより、エンジニアでなくてもデータを活用できるようになります。
3.
Intelligent Activation
この機能は分析結果に基づき、適切な広告やCRM施策を実施することを助けます。
これらの機能を利用することで、顧客はより柔軟かつ安全にデータ連携を行うことができるようになります。さらに、TSGはマルチクラウド対応で構築されているため、ユーザーは自社内でデータ管理と連携を行うことが可能です。
マーケットへの影響と今後の展望
電通デジタルがこれまで培ってきたデータクリーンルーム(DCR)の知見は、TSGに大きな価値をもたらすでしょう。電通デジタルは500社以上の顧客に支援を行い、約1,000件のデータ連携運用の実績を積み上げてきました。これにより、クライアントのmROI向上に貢献することを目指します。
今後、TSGの機能拡張を進めるとともに、統合マーケティングAIエージェントとの接続を行うことで、企業のマーケティング活動をデジタル時代に適応させていく考えです。さらに、電通デジタルとSnowflake社のパートナーシップを通じて、主要なAIソリューションや新たな技術を取り入れることで、グローバル展開も目指しています。
まとめ
「Tobiras Shared Garden」は、データ活用を難しくする課題を克服し、企業が最大限にデータの価値を引き出すためのツールです。データ連携が進むことで、企業はより効果的なマーケティング施策を実施できるようになります。この取り組みは、デジタル社会のさらなる進化を促進することでしょう。