MS-Japanが発表した法務求人の年収レポート2025の詳細分析

MS-Japanが発表した年収レポート2025

株式会社MS-Japanは、全国の法務職の求人状況を詳細に分析した「法務求人の年収レポート2025」を発表しました。本レポートでは、2024年4月から2025年3月にかけて「MS Agent」に掲載された求人情報を基に、年代や職位、企業の規模別の年収中央値についてまとめています。特に注目されるのは、30代及び40代の中間管理職における年収の推移です。

30代の年収中央値

30代の法務職について、大規模企業の中間管理職では年収中央値が835万円に達しました。一方で、中小規模の未上場企業では694万円という結果に留まっています。法務系の職種は企業の規模によって年収に大きな影響を受けるため、特に大規模な企業での法務部門は役割が明確で、専門性も求められます。このため、大企業では職位の昇進により年収が大きく上昇する傾向が見て取れます。

年収の推移は、非管理職から中間管理職に昇進することで110万～170万円程度増加するとされています。具体的には、小規模企業では非管理職で547万円、中間管理職で694万円、大企業ではそれぞれ688万円と835万円の中央値となっています。また、上級管理職になると、小規模企業でも800万円を上回り、大規模企業では年収898万円に達する場合があります。

40代の年収中央値

次に、40代の法務職に目を向けると、大規模企業の中間管理職での年収中央値は911万円となり、中小企業では725万円という結果が出ました。また、非管理職でも年収803万円に達する場合があり、法務領域の専門職でも高年収は十分に現実的です。特に大手上場企業では、経営に深く関与するポジションに就くことでさらに高い年収が期待できます。

多くの場合、40代での年収アップは管理職への昇進によって実現されますが、法務専門職の場合、30代から40代への移行においても年収の上昇が見られます。特定の専門知識や経験をもつ非管理職が高い年収を得ることも珍しくなく、特にコンプライアンスやM&A、知的財産等のスキルが求められます。

上級管理職の年収

上級管理職の年収は、企業の規模よりもその職位が果たす経営上の役割に依存します。特に、大手企業においては、経営と法的リスクマネジメントの両方で重要な意思決定を担うため、年収は1,500万円から3,000万円と高額になる傾向があります。企業市場の区分による違いはあまり見られず、重要な決定を促すポジションである高さから、企業の成長にダイレクトに影響を与える仕事です。