AR医療支援ツール
2021-05-13 09:00:02
AR技術を駆使した医療支援ツール「どこでも君・医療」の実証実験開始
AR技術を用いた医療支援ツールの実証実験
ダットジャパン株式会社は、AR(拡張現実)技術を駆使した遠隔医療支援ツール「どこでも君・医療(仮称)」の実証実験を東京都の杏林大学医学部付属病院で開始しました。この実験の目的は、医療現場における画像診断支援を強化し、医療画像処理操作の教育環境を向上させることにあります。
医療の現場に求められる新しい支援
新型コロナウイルス感染症が広がる中、医療の現場での迅速かつ正確な画像情報の提供が求められています。しかし、医療機器操作の習熟度が不足すると、情報提供の遅延や誤った画像表示につながる危険があります。そのため、効率的な教育環境の整備が急務とされています。
現在の課題
これまでの映像と音声のみを用いた遠隔支援では、医療画像処理の複雑さに対処しきれない課題が残されています。例えば、専門家が遠隔で指示を出す際に、適切な場所を言葉だけで伝えるのは難しく、伝達が不十分になることがありました。また、マニュアルが複雑化したことで、新人や経験の浅い技師には理解が難しい環境が生まれていました。このような背景から、より効率的で実用的な支援手段が求められています。
「どこでも君・医療」とは
新たに開発された「どこでも君・医療(仮称)」は、AR技術を活用することで、視覚的な支援を実現します。具体的には、熟練者の手をARでモデリングし、リアルタイムでの指示を可能にします。支援の過程は録画され、後で編集・共有できるため、学習資源としての価値も高まります。また、Webブラウザを介しての操作が可能なので、特別なデバイスは必要ありません。これにより、熟練技師の技術を効果的に後進に伝えるシステムが構築されています。
実証実験の意義
杏林大学医学部付属病院で行われる実証実験は、医療画像処理の現場でのAR技術の実用性を検証する重要なステップです。この実験を通じて、「どこでも君・医療」の効果を実証し、遠隔支援技術の確立を目指しています。
医療業界への影響
医療現場のデジタル化が進む中、AR技術を活用した新たな支援システムは、限られた熟練技師の技術を広める手段として期待されています。これにより、時間を短縮し、教育の質を向上させることができるでしょう。今後、セキュリティを考慮した利用形態の提案や、医療機関への販売プランも期待されており、特に人材不足が深刻な地域からの導入が進められる見込みです。
結論
AR技術を利用した「どこでも君・医療」は、医療現場の効率化や医療画像処理教育の質向上に寄与する画期的な試みです。ダットジャパンの取り組みにより、今後の医療の在り方に大きな影響を与えることが期待されています。実証実験の結果が出揃うことで、さらなる展開や改善が進むことも予想されます。
会社情報
- 会社名
-
ダットジャパン株式会社
- 住所
- 中央区南3条西5丁目1-1ノルベサ5階
- 電話番号
-
011-207-6211