IoT技術で住宅の快適度を測定
国土交通省が推進する「次世代住宅プロジェクト」において、株式会社インテリックスとそのグループ会社TEI Japanが参画しています。このプロジェクトでは、IoTセンサーを用いて既存住宅の室内環境を定量的に評価する実証実験が行われています。特に注目されるのは、省エネルギーな住宅の実現に向けた取り組みです。
プロジェクトの概要
2023年、株式会社リクルートが第一回協力事業者として選ばれ、室内環境の測定を開始しました。このプロジェクトでは、リノベーション工事の前後にIoTセンサーを設置し、温熱環境や音環境を詳しく計測します。インテリックスはその一環として、自社所有物件を実証実験の場として提供し、グループ会社のTEI Japanが温熱計算業務を行うことになっています。
リノベーションにおいて、屋内外の環境データを収集することで、住環境の可視化が進みます。これにより、住宅の性能向上が期待されるだけでなく、住みたい物件が探しやすくなる点も魅力です。
実証実験の物件について
実証実験が行われる物件は、神奈川県に位置する3LDKのマンションで、築年数は2015年です。改修内容には水回り設備の交換や内窓設置などが含まれています。この物件の環境センサーは改修工事前後に設置され、騒音や温度の変化が定期的に記録されました。
実験期間中、屋外温度が6℃以下に下がる場面でも、室内の温度は16℃以上を維持。騒音についても、外部の騒音基準を超えることなく、内部は静かな環境を保っていました。これにより、インテリックスの物件が持つ高い保温性と防音性が実証され、ユーザーにとっての安心感を提供できます。
省エネ住宅の普及に向けた展望
国土交通省の方針により、2025年4月からは新築住宅に省エネ基準の適合が義務化されます。この制度が導入されることで、省エネルギー性能を重視する時代が到来すると考えられています。
インテリックスはこの変化をチャンスと捉え、既存マンションのリノベーションによる省エネ住宅の供給を留まることなく進めていく方針です。住宅性能の向上は、CO2削減に寄与するだけでなく、顧客にとっての選ばれる住まい作りに繋がります。
インテリックスの30周年を迎えて
2025年は、インテリックスが創立30周年を迎える記念すべき年です。同社は「リノベーション」という言葉が認知される前からリノベーション事業に取り組み、多くの革新をもたらしてきました。これからも、幅広いニーズに応えるため、社会的な課題に対する解決策を提供し続け、より良い住環境を実現していく所存です。
今後も、「すべての人にリノベーションで豊かな生活を」を目指し、挑戦を続けていくことでしょう。