温室効果ガス削減に向けた新たな取り組み
2024年11月14日、アゼルバイジャンのバクーで開催された国連気候変動枠組条約第29回締約国会議(COP29)にて、株式会社Archeda(アルケダ)とGreen Carbon株式会社(グリーンカーボン)は、共同での新しい解析ソリューションの発表を行いました。このソリューションは、AWD(間断灌漑)方法論を用いてカーボンクレジットプロジェクトのための適地選定を行うもので、衛星データを駆使し、AI技術を活用したものです。
Archedaの役割
Archedaは、東京都千代田区に本社を持ち、自然由来のカーボンクレジットプロジェクトの分析モデルを開発するスタートアップです。同社は、衛星データを使用して森林や水田、マングローブなどの環境状態をモニタリングし、信頼できるカーボンクレジットを生み出すための解析ソリューションを提供しています。本ソリューションでは、歴史的な土地利用データや国際基準に基づいた適地を抽出し、持続可能なプロジェクトの展開を推進します。
Green Carbonの取り組み
一方、Green Carbonは「生命の力で、地球を救う」というビジョンの下、自然由来のカーボンクレジットの創出から登録、販売までを手掛ける企業です。フィリピンで実施中のAWDプロジェクトに本ソリューションを応用することで、温室効果ガスの削減に貢献しています。特に、同社が著名な水田プロジェクトにおいて、地球観測衛星データの活用を通じてカーボンクレジット生成の新たな事例を示しました。
COP29での発表内容
発表は、Green CarbonのCOOである妹尾氏によって行われ、メタンガス削減によるカーボンクレジット創出の事例が紹介されました。特に、AWD技術の導入がいかにして水資源の効率的使用を促進し、環境保全に寄与するかが強調されました。AWD技術は、水田の水位を基にして数日おきに水を入れると同時に自然乾燥を行う手法であり、これにより水使用量の削減が可能になる点が注目されています。
未来の展望
ArchedaとGreen Carbonは、今後とも協力しながら高品質なカーボンクレジット創出を目指し、プロジェクトの拡大に尽力します。衛星データとAIを結集したこの革新的なアプローチは、世界中での気候変動対策において新たな基盤となることが期待されています。特に、炭素市場が拡大する中で、効率的な資源活用と持続可能な開発を実現するための道筋を描いていくでしょう。
まとめ
ArchedaとGreen Carbonの協力によって生まれたこの解析ソリューションは、今後のカーボンクレジット創出における重要なステップといえます。気候変動に関する国際的な取り組みが進む中、両社は持続可能な未来に向けた革新的な試みに挑み続けるでしょう。今後の活動から目が離せません。