輪島市が伝統を守るための新プロジェクトを始動
石川県輪島市は、国内最大級のふるさと納税サイト「ふるさとチョイス」と連携し、ふるさと納税制度を活用した新たなガバメントクラウドファンディング(GCF®)プロジェクトを7月1日に開始しました。このプロジェクトは、輪島塗の職人支援を目的としており、目標金額は500万円、募集期間は2025年9月30日までです。
プロジェクト開始の背景
2024年元日に発生した能登半島地震によって、輪島市は深刻な被害を受けました。特に、地元の職人たちは避難を余儀なくされ、その多くは地元に戻ることすら困難な状況にありました。この危機を目の当たりにしたKUMAMOTO UTSUWA REBORN PROJECTの代表、太田黒氏は、伝統技術である「金継ぎ」による支援を提案しました。金継ぎは、陶磁器の破損を漆で修復し、金で装飾する技法であり、この技術が地方の伝統工芸品の復興に寄与することを期待しています。
金継ぎキットの役割
本プロジェクトでは、「金継ぎキット」の開発が中心となっています。このキットは、必要な材料がすべて揃っており、家庭でも金継ぎを体験できるよう配慮されています。この取り組みには次のような目的があります:
1.
職人支援: キットの開発・製造を通じて、職人たちの収入をサポートします。
2.
関心喚起: 金継ぎを通じて、輪島塗への理解を深め、ファンを増やします。
3.
地域活性化: 将来的には、輪島への観光客を増やし、伝統工芸の後継者を育成することが期待されます。
輪島塗とは
輪島塗は、石川県輪島市が誇る伝統工芸で、国の重要無形文化財にも指定されています。その特長は、気候に適した環境で育まれた漆を使用し、精緻な技法で仕上げられることです。金継ぎの技法は、陶磁器の修理だけでなく、環境意識の高まりとともに再評価されています。
ふるさと納税の活用
GCF®の仕組みは、地域課題を具体的にアピールし、寄付を募るものです。寄付者は、プロジェクトの背景や利用方法に共感しながら寄付ができるため、地域への理解が深まります。このように、ふるさと納税を介して地域とのつながりが強化されていくことを望んでいます。
プロジェクト概要
- - プロジェクト名: 金継ぎで伝統を守る輪島塗職人支援プロジェクト
- - 寄付受付サイト: ふるさとチョイスでのGCF®ページ
- - 目標金額: 500万円
- - 募集期間: 2025年7月1日~2025年9月30日
- - キット内容: 蒔絵筆、漆、金粉など、金継ぎに必要な素材が含まれます。
輪島市とトラストバンクは、このプロジェクトを通じて失われつつある伝統文化の継承を目指し、皆様からの温かいご支援をお待ちしています。日本の伝統技術を守るため、金継ぎの素晴らしさを広めるこの挑戦にぜひ参加してください。