信州の酒蔵「夜明け前」が二冠に輝く
2025年10月24日、香港で開催された国際日本酒コンペティション「Oriental Sake Awards 2025」で、信州の小さな酒蔵「夜明け前 純米大吟醸」が531銘柄の中から最優秀賞に輝いたことが発表されました。これは、1ヶ月前にイタリア・ミラノで開催された「ミラノ酒チャレンジ2025」での最高賞受賞に続く快挙で、名実ともに日本酒界の頂点に立つ瞬間となりました。
「チャンピオン」の称号が語る評価
「Oriental Sake Awards」では、すべての出品酒がブラインド・テイスティングで評価されます。金賞を獲得した後、さらに厳正な審査を経て「チャンピオン」が決定されます。純米大吟醸が受賞した「リッチ&アロマティック」部門は、精米歩合60%以下の清酒が対象で、香りの強さや後味の長さが審査基準とされています。この受賞により、「夜明け前」の品質の高さが改めて認識されることとなりました。
酒造りのこだわりと味わい
「夜明け前 純米大吟醸」は、酒米の王様と称される「兵庫県産山田錦」を35%まで磨き上げて造られた逸品。酒造りにおいては、0.1℃単位で温度を管理しながら、細心の注意を払い発酵を進めることで、フルーツのような華やかな香りを持つ酒が生まれます。特に、フジリンゴの芳醇な香りと程よい甘みのバランスが、飲む人を惹きつけるのです。
オンラインストアでの限定販売
受賞を記念して「夜明け前 純米大吟醸」は、小野酒造店の公式オンラインストアで限定販売中です。720mlと1800mlのサイズがあり、大切な方への贈り物としても最適です。ただし、限定商品ですので、売り切れにはご注意ください。
受賞の裏にあるストーリー
「夜明け前」という銘柄は、文豪・島崎藤村に由来します。5代目が藤村の生誕100年を機に、この名称を採用することになりました。彼との深い歴史が、酒蔵に根付いた想いを通じて表現されています。「夜明け前」は、誕生以来、多くの人々に愛され続け、その香りと透明感のある味わいが評価されています。
小野酒造店の未来展望
小野酒造店は、創業160年余りの歴史を持ち、これからも「日本のど真ん中で、日本酒の真中を醸す」をコンセプトに、品質に妥協しない酒造りを続けていく姿勢を貫いています。今後も、国際市場での展開を進めることで、日本酒の魅力を世界中に広めていくことでしょう。日本の酒文化を担う新たな扉を開いていく「夜明け前」の物語から目が離せません。