月面ロボット「ASAGUMO」
2019-12-05 10:11:56
世界初の月面四足歩行ロボット「ASAGUMO」日本初公開、宇宙探査の未来が変わる
世界初の月面四足歩行ロボット「ASAGUMO」とは
日本で初めて公開されたスペースビットの「ASAGUMO」は、世界初の月面四足歩行ロボットとして注目を集めています。このロボットは、宇宙探査における新たな可能性を切り開くことが期待されています。
「ASAGUMO」の設計特徴は、そのユニークな四脚の構造です。従来の探査機とは異なり、車輪や走行用ベルトを使用せず、クモの脚のように地面を掻き分けることで歩行します。この設計により、溶岩洞や複雑な地形でもアクセスできるため、新たな探索領域を開拓する助けになるとされています。全体の重量はわずか1.3kgで、地球から運ばれる際には超小型人工衛星(キューブサット)として搭載されます。
ASAGUMOの未来のミッション
将来的には、「ASAGUMO」を母船となる宇宙船から多くの探査機とともに月面に輸送し、データを収集する計画が進行中です。宇宙船は、夜間にこれらの探査機を保護し、安全に活動できる環境を提供します。「ASAGUMO」は、2021年に米国スタートアップ企業アストロボティック・テクノロジー社が計画しているペレグリン月着陸船を利用した月面探索ミッションに参加する予定です。このミッションでは、着陸船から約10メートル離れた地点に着地し、走行空間センサー「3D-LiDAR」やHDカメラなどのセンサーを使ってデータを収集します。収集した情報は、ペレグリン着陸船を経由して地球の管制局に送信されます。
宇宙ビジネスの進化
スペースビットの創業者、パブロ・タナスユク氏は「月面探査や宇宙ビジネスは新しい時代に突入しつつある。ASAGUMOは、人類が地球外でどのように生活するかを探るための重要なツールになる」と語っています。彼はまた、将来的には溶岩によって形成された月の地下空洞を探索できる探査機の開発も視野に入れていると述べています。このような開発が進むことで、月面における長期的な居住地を選定するための情報が得られることが期待されます。
スペースビットのビジョン
スペースビットは、宇宙関連のデータ分析ツールやAIを活用したマイクロロボティクスによる探査コンセプトを追求している英国の非公開企業です。彼らはエンジニアリングを通じて、低コストでの天体探査ソリューションを提供することに力を入れています。特に、月やその周辺での商業資源の探査において新たなインフラを構築することに重点を置いています。
さらに、スペースビットは英国コーンウォールのグーンヒリー・アース・ステーションと提携し、通信衛星用のアンテナを通じたデータ通信サービスを提供しています。タナスユク氏は、2010年にロンドン・スクール・オブ・エコノミクスを卒業し、成功した決済システム会社MoneXyを経て、宇宙事業への道を切り開きました。
このように、「ASAGUMO」は単なるロボットではなく、月面探査の未来を形作るための重要なステップとなるでしょう。今後の動向から目が離せません。
会社情報
- 会社名
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SPACEBIT TECHNOLOGIES LTD
- 住所
- 1 Canada Sq., London E14 5AB, United KingdomLevel 39
- 電話番号
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