Z世代学生の学習スタイルにAIとSNSが与える影響とは
GMOインターネットグループのGMO NIKKO株式会社が実施した『Z世代の学習スタイルに関する自主調査』によると、現在の高校生や大学生は学習においてAIやSNSを積極的に活用していることが明らかになりました。この調査は986人のZ世代の学生を対象に、学習における新しいトレンドやスタイルを明らかにすることを目的として実施されました。
AIは「パーソナル教師」
調査結果によると、大学生の61.8%と高校生の54.7%が普段の勉強にAIを利用していると回答しています。特に女子高校生は70%がAIを活用しているというデータもあり、性別による活用率の違いも見られます。利用方法としては、「わからない部分を解説してもらうこと」や「要点の整理」などがあり、AIをパーソナル教師のように使う傾向が強いようです。また、AIを利用することで自力で問題を解決しようとすると数十分かかるところ、AIを使えば瞬時に解決できるという時短効果に高い満足感を得ている学生も多いとのことです。
ノート撮影とSNSの活用
興味深いことに、大半の大学生が授業中に板書をスマホで撮影し、その写真を友達と共有しています。大学生は50%以上が板書を撮影、約30%がその写真をシェアしている一方、高校生は校則の影響で撮影率が30%にとどまっています。しかし、「撮影を推奨する学校」も存在し、教育現場でもこの新たなスタイルに対する理解が進んでいることが伺えます。
YouTubeに関しては、高校生・大学生ともに学習のツールとして過半数が活用しており、特に「説明のわかりやすさ」を理由に挙げる声が多くありました。さらには、女子高校生を中心にInstagramやTikTokのショート動画を活用する動きも広がっています。これにより、動画やSNSが学習における重要な情報源に進化してきているといえます。
デジタルネイティブの新しい学びの形
このように、Z世代にとってAIやSNS、動画は学習の中心的な役割を果たしており、補助ツールではなく欠かせない存在となっています。彼らは「効率的に、自分のペースで学びたい」という価値観を持っており、こうしたニーズに応えるためには、教育現場も特にアダプティブラーニング等の技術を活用して学習内容を調整する必要があります。
まとめ
調査を通じて、Z世代の学習スタイルは著しく進化していることが分かります。今後の教育現場では、学生一人ひとりの理解度に応じた職業を提供し、より効果的な学びを実現することが求められます。また、企業においてもこのトレンドに対応することで、Z世代へのマーケティング戦略を一層効果的に展開することができるでしょう。これからの教育や企業の在り方を考える上で、Z世代の新しい学びのスタイルは重要なヒントを提供してくれます。