RIMOWAデザインプライズ第3回受賞者発表
2023年、ドイツの有名なデザインスクールとの協力のもと、RIMOWAが毎年実施している「RIMOWAデザインプライズ」の受賞者が発表されました。受賞作品は、ベルリンのGropius Bauで行われた授賞式で紹介され、特に注目を集めているのが最優秀賞の「hottie」です。
最優秀賞「hottie」
最優秀賞を受賞したのは、Hochschule für Gestaltung Schwäbisch GmündからのElisabeth LorenzとMarc Hackländer。彼らは、著名なデザイナーNic Galwayの指導の下、月経のある方々をサポートするためのウェアラブルデバイス「hottie」を開発しました。このデバイスは、TENS(経皮的電気神経刺激)技術と調整可能な温熱療法を組み合わせており、月経時の不快感を軽減することを目的としています。デザインはコンパクトで目立たず、使いやすさが考慮されています。
特別賞「Standalone」
また、特別賞に輝いたのは、Bauhaus-Universität WeimarのTom KemterとNiels Cremerによる「Standalone」。このプロジェクトは、前腕クラッチ(杖)を再構築し、従来の補助具としてのイメージを覆しました。自立を促進し、スタイリッシュなデザインに仕上げられたこのアイテムは、使用者が両手を自由に使えるように配慮されており、生活の質を高める重要なツールです。
他のファイナリストたち
『hottie』と『Standalone』以外にも、以下の5組の受賞作品が評価されました:
- - Jonas Krämer(Folkwang Universität der Künste, Essen)による 「Compath」:認知症の方の移動をサポートするウェアラブルデバイス。
- - Marius KintzelとJulian Solmsdorff(Bauhaus-Universität Weimar)による 「TONBO」:従来の台車を再設計し、人体工学に基づいた使いやすいデザインに。
- - Nick Geipel(Weißensee Kunsthochschule Berlin)による 「Layers」:公共空間でのインクルーシブデザインを提案するベンチシステム。
- - Sophie Ludwig(Hochschule Pforzheim)による 「Memento」:デジタル記憶オブジェクトのデザイン。
- - Jan Stackfleth(Hochschule Anhalt)による 「cAir Pin」:個人の大気質を測定し、適切な行動を促すポータブルデバイス。
賞金と意義
最優秀賞には2万ユーロ、特別賞には1万ユーロが贈られるほか、他のファイナリストにはそれぞれ5,000ユーロの賞金があります。本コンペティションは、革新的なデザインや社会的な課題の解決に貢献する作品を通じて、未来を見据えたデザインの重要性を再認識させる機会となっています。
RIMOWAについて
RIMOWAは、1898年に創業された高品質なプレミアムラゲージのブランドとして知られ、その革新性とデザイン性において業界を先導しています。最近では、LVMHグループの一員としても注目を集めており、日本においても今後の展開が期待されています。
デザインの新たな可能性を探求し続けるRIMOWAは、未来のクリエイターたちを奨励する場を提供し続けています。クリエイターたちの発想が次の世代の製品やサービスにどのように影響を与えるか、今後も注目が必要です。