トグルホールディングス、38.3億円の資金調達を成功に収める

トグルホールディングス、資金調達の成功と業界の変革

トグルホールディングス株式会社は、東京都千代田区に本社を置く会社で、最近のシリーズB資金調達において総額38.3億円を超える金額を集めました。このたびの資金調達は、様々な投資家の支持を受けて進められたもので、日本郵政キャピタルやALL STAR SAAS FUND、BRICKS FUND TOKYOなどが引受先となっています。本調達の中には、第三者割当増資も含まれており、約15億円が新たに調達されました。

トグルは、この資金を利用してプロダクトの開発を加速させたり、組織体制を強化したりすることを計画しています。不動産業界は、日本国内で280兆円とも言われる膨大な市場ですが、その中には適切に評価されていない不動産が多く存在します。特に土地の価値を算出することが困難で、多くの場合は高いコストと時間を要します。この不動産評価の難しさを解決するために、トグルはAI技術を活用した新たなテクノロジーを開発しました。

不動産業界の課題

日本国内には多くの不動産がありますが、正確な価値をつけることができていない現状があります。特に土地に関しては、価値の算出が難しいため、それに伴う調査費用が投資利益率（ROI）に対して見合わないことが多いのです。このため、投資家と地権者を効率的に繋ごうとする取り組みが進みにくく、資産形成の機会を逃していることが指摘されています。

トグルのテクノロジー

このような課題に対し、トグルは土地の価値を誰でも簡単に評価できる方法を考案しました。テクノロジーを利用して、土地の基本情報を入力することで、都市計画や条例に基づいた最大規模の建物データを自動生成する仕組みを確立しました。これにより、同じエリア内における物件の成約状況や路線価情報も自動で収集し、その土地が持つ潜在力を数値化することに成功しました。

この技術はトグルのグループ会社であるフジケンにも導入されており、効率的な不動産開発を実現しています。このテクノロジーのメリットは、土地の評価が容易になり、優れた土地を早期に見つけられるようになった点です。投資家や地権者に対しても、適切な評価額で提案できるようになりました。

今後の展望

トグルは今後、不動産クラウドファンディングや投資事業を通じて、金融ノウハウを活用し、より透明性の高い不動産流通の促進に努める予定です。「すべてのまちと、まちをつくる人たちのために」というミッションのもと、不動産、建築、金融を一つに結びつけ、業界が抱える根本的な問題を解決するデジタルインフラの構築を目指しています。さらに、これまでの実績を活かし、不動産業界全体を変革させる意欲的な取り組みを今後も進めていくとのことです。

トグルホールディングスの目指す未来は、業界全体の透明性を高めるだけでなく、地域社会に貢献することにもつながります。資金調達を経て、さらなる成長を続けていくトグルに注目が集まります。