医療機器の新時代
2021-01-08 09:00:01

技術革新で進化する医療機器、膝靱帯再建術の未来を切り開くCoreTissue BioEngineeringの挑戦

医療機器開発の最前線



CoreTissue BioEngineering株式会社は、膝前十字靭帯再建術に用いる革新的な医療機器の開発を進めています。このたび、同社が提案した「脱細胞化動物組織由来の医療機器の開発・治験の実施」が、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)が実施する医療研究開発革新基盤創成事業に採択されました。この支援により、今後の治験実施に向けた大きな一歩を踏み出すことが期待されています。

研究開発の背景


近年、スポーツや事故による膝靱帯の損傷は、特に若年層に多く見られ、その治療法の確立が求められています。従来の方法では、自家腱または人工靭帯が用いられることが一般的ですが、いずれも限界がありました。CoreTissueは、この課題に対処するため、脱細胞化技術を用いた新たな医療機器の開発を行っています。

CoreTissueのコア技術


CoreTissueの核となる技術は、早稲田大学の岩﨑教授によって開発された「マイクロ波利用の脱細胞化技術」と「組織の力学強度を保持する滅菌技術」です。これにより、生体由来の材料を活用し、耐久性と生体親和性を兼ね備えた人工靭帯の実現が可能となりました。特に、化学合成品では不可能であった生体適合性を備えた靭帯の開発が進められています。

実用化に向けた進展


すでに、プロトタイプを使用した大動物試験において有望な結果が得られており、製造方法も確立されています。これに伴い、CoreTissueは人工靭帯の商用生産を目指しており、自社の製品が市場に出回る日が近づいていると考えられています。また、日本国内のみならず、米国市場に向けた開発も同時に進行中で、すでにFDAのPre-submissionを行い、薬事・事業戦略についても策定しています。

会社概要


CoreTissue BioEngineeringは、東京都新宿区に本社を構え、2016年に設立されました。現在、役員や社員を合わせ、8名の小規模ながらも卓越した技術力を誇る企業です。これからも医療機器の新たな可能性を切り開き、膝靱帯再建術の分野で革新をもたらすことが期待されています。

未来への展望


当社の目標は、自家腱に替わる生体由来の人工靭帯を提供し、医療現場での新たな選択肢を創出することです。さらなる研究開発を進め、患者さんが安心して治療を受けられる未来を実現していくことがCoreTissueの使命です。

会社情報

会社名
CoreTissue BioEngineering株式会社
住所
東京都新宿区喜久井町65糟屋ビル3階
電話番号

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