まち感性の探求
2025-09-29 14:48:26

近畿大学学生が挑む新たな「まち感性」を探る大阪のプロジェクト

近畿大学文芸学部とロフトワークが展開する新たなまち感性プロジェクト



2025年10月より、大阪の繁華街・天満で「まち感性ラボ」天満リサーチが実施される。このプロジェクトは、株式会社ロフトワークと近畿大学文芸学部のアサダワタルゼミが共同で進めるもので、地域における新たな景観や関係性を探る新しい試みだ。

まちづくりの新たな視点



「まち感性ラボ」は、これまでのデータに依存しない新たなまちづくりを目指す実験的なプラットフォームである。従来は、人口や交通量などの客観データが主要な評価基準とされてきたが、近年は“居心地の良さ”や“ウェルビーイング”といった主観的な価値が重視されている。このプロジェクトでは、生活者や地域コミュニティが利用できる新しい「感性指標」を策定し、まちづくりに活かすことを目指している。

近大プロデュースゼミの学生たちは、感性データを基にしたフィールドリサーチを行い、地域の文化や文脈に沿った新たな指標の開発に挑戦していく。特に、彼らは毎月1回のフィールドリサーチを実施し、得られたデータを翻訳して“まちのどんな景色を増やすか”を具体化する。

公開イベントの開催予定



このプロジェクトは2026年1月に、FabCafe Osakaで「まち感性指標品評会」という公開イベントを開催する予定である。このイベントでは、学生たちが作成した感性指標カードを通じて、地域住民や一般参加者とともに新しいまちづくりの可能性について議論を交わす。また、参加者は感性を直に体験し、関西の主要デベロッパーによる採用可否の投票も行われる。

FabCafe Osakaの役割



プロジェクトの中核をなすのは、2025年4月にオープンしたFabCafe Osakaである。この場所は、情緒や感情、味覚といった身体に直接訴えるフィジカルな体験を通じて、新たな発想が生まれるクリエイティブなコミュニティを育てることを目指している。「アンフォルム」という美術思想に基づき、地域資源を生かした新たな価値を市民とともに探求していくことが求められている。

感性データの重要性



このプロジェクトが特徴的なのは、感性データを重視し、地域の魅力を最大化することに積極的に取り組んでいる点である。これにより、単なるハード整備にとどまらず、地域の特性に応じたソフトなまちづくりの実現が期待されている。学生たちが中心となり、地域の文化やコミュニティを理解しながら、感性を生かした提案を行うことで、より豊かな都市づくりを進めていく。

このように、近畿大学とロフトワークが手を組むことで、まち感性の新たな指標が如何に活用されるか、その結果が地域社会に与える影響についての探求が進められる。学生たちの情熱とアイデアが結集することで、未来のまちづくりに寄与することが期待される。私たちもこの新しい試みに注目したい。


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会社情報

会社名
株式会社ロフトワーク
住所
東京都渋谷区道玄坂1-22-7道玄坂ピア9F
電話番号
03-5459-5123

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