新たな不動産戦略で外国人市場に革新を
株式会社グロースプロパティは日本の不動産市場に、新たな取り組みとして「法人転貸モデル」を導入しました。高所得の外国人経営者や駐在員が直面する不動産賃貸の課題に対し、今までの常識を覆す解決策を提供するこのモデルの詳細についてご紹介します。
外国人入居者が抱える問題
日本の不動産市場において、経済的に余裕のある外国人が希望の物件を借りられない理由は数多く存在します。高額な家賃を負担できる収入を持つ方々であったとしても、保証会社の審査通過や日本法人の設立が間もないことなど、様々な要因により契約が難しい現実があります。このため、数多くの外国人が日本での住まいを確保できずにいるのです。
日々の不動産仲介業務の中でも「支払い能力があるのに審査で落ちる」「保証人がいないため契約できない」といった状況が頻発しており、このような問題は業界全体にとって深刻な課題と言えるでしょう。さらに、このような現象は高額家賃の物件における成約機会を損失させており、仲介業者も未契約のまま終わるリスクを抱えています。
法人転貸モデルの概要
このような背景の中、グロースプロパティは新しい解決策を打ち出しました。それが「法人転貸モデル」です。このモデルは、株式会社グロースプロパティが借主となることで外国人顧客への再貸与を行い、契約に必要な与信を同社が担う仕組みです。これにより個々の外国人の信用情報は関与せず、確実に契約を結ぶことが可能となります。
このアプローチにより、仲介・管理会社は従来の方法では契約が難しかった高所得外国人の案件にも対応できるようになります。
特徴とメリット
この法人転貸モデルの利点は多岐にわたります。まず、外国人希望者には透明性のある情報開示が行われ、貸主には転借人の情報が開示されます。これにより貸主は安心して契約を結ぶことができ、外国人入居者は安心して住まいを選ぶことが可能です。
また、家具や家電がセットされた物件への転貸も行われるため、外国人のニーズに合った住環境を提供できます。賃貸契約は原則として1年以上であり、物件オーナーとの契約が家賃保証会社を前提とするため、家賃滞納リスクも大幅に軽減されます。
対象物件は都内を中心に、月額20万円以上の中高級物件がラインナップされ、対応エリアも東京の港区や渋谷区、目黒区を含む広範囲にわたり、高い需要に応えています。
仲介会社への効果
仲介会社にとって、最も大きなメリットは、外国人案件を成約に変えるチャンスが増えることです。それにより売上の向上が期待でき、案件紹介や共同提案などの柔軟な連携が可能となります。また、借主が日本法人であるため、契約後の家賃滞納やトラブルのリスクが軽減されます。結果的に、業界全体の空室率改善や物件価値の向上に寄与します。
代表取締役の思い
代表取締役の諌山圭司氏は、「お金を十分に持っているにも関わらず審査に通らない状況は多く見られます。こうしたお金があっても借りられない層を、業界全体で受け入れられる環境を整えたい」と語ります。外国人入居をリスクではなくチャンスとして捉え、仲介業者との協力を強めていく方針です。
今後の展望
今後、グロースプロパティは外国人入居希望の仲介・管理会社との提携拡大を図る予定です。また、英語や中国語、タイ語で日本の不動産情報を配信している多言語ポータルサイト「Japan Property」との連携も強化し、海外からの問い合わせを円滑に国内の提携企業へと繋げる体制を整備していきます。
日本の不動産市場がグローバルに開かれる中で、グロースプロパティの取り組みは、業界の未来を形作る重要なステップとなるでしょう。