社会課題解決へ、システムチェンジ投資
2024-07-01 16:52:53

社会変革推進財団、システムチェンジ投資で社会課題解決へ!AiCANとエーゼログループに出資、合計約1億2,000万円

社会変革推進財団、システムチェンジ投資で社会課題解決へ!



社会変革推進財団(SIIF)は、社会課題の根本的・構造的解決を目指す「システムチェンジ投資」を推進するシステムチェンジコレクティブ事業において、機会格差と地域活性化の分野で2社に合計約1億2,000万円を出資しました。

今回、協働パートナーとして選ばれたのは、児童虐待対応システムの開発と提供を行う株式会社AiCANと、岡山県西粟倉村の地域活性化に取り組む株式会社エーゼログループです。

SIIFは、従来のインパクト投資で確立してきたインパクト測定・マネジメントに加え、課題の構造分析の深化と、課題解決のための変革仮説(Theory of Change:ToC)の改訂を進めています。今後、協働パートナー2社とともに課題の根治に必要なアクションを検討・実施するとともに、さらなる投資活動を通じて協働パートナーのネットワーク構築を進め、システムレベルの変化に向けた取り組みの実現を目指します。

# 機会格差:AiCAN



株式会社AiCANは、「すべての子どもたちが安全な世界に変える」というビジョンのもと、虐待対応の最前線に立つ児童相談所や子育て支援課の職員を支援しています。

AiCANの提供する「AiCANサービス」は、SaaSの業務支援アプリとデータ分析に基づく提案、エビデンスを参照した専門研修、DX伴走支援をワンストップで提供するサービスです。

AiCAN代表取締役CEOの髙岡 昂太氏は、「国として誰一人取り残さないという目標を達成するためには、ウェルビーイングの土台を育てる幼少期において、安全な環境と安心できる生活の両方が重要です。ICTやデータの利活用においても、今あるものを活用するだけではなく、各地域の課題に応じて目的を設定し、そこから逆算した適切な手段を導きだし、実践に伴走することが重要と考えています。弊社は技術と児童福祉の専門性を融合し、生まれ持った機会格差をなくす未来の虐待対応のスタンダードを築き上げます。」とコメントしています。

SIIF事業部長の加藤有也氏は、「児童虐待は、子ども自身には選択できない家庭や社会的な環境から発生するため、その解決には構造的なアプローチが必要です。AiCANは、虐待発生の検知と対策を担う児童相談所や関連機関が抱える業務負担に着目しました。現場臨床を通じた課題構造の深い理解と学術研究に基づく技術開発を起点に、規模化できるビジネスにより日本中の自治体を支援していきます。」と述べています。

# 地域活性化:エーゼログループ



株式会社エーゼログループは、「未来の里山」の実現を目指し、自然資本、社会関係資本、経済資本という3つの事業領域を設定し、これらの有機的な連関と循環を醸成しています。

エーゼログループ代表取締役CEOの牧 大介氏は、「エーゼログループは「未来の里山」の実現に向けて、100年後につながるチャレンジを100年間継続していくことを目指しています。そのための資本調達は進めて行きたいが、短期的な急成長によるIPOを目指すという前提はおきたくないと考えていたなかで、SIIFによるシステムチェンジを志向する投資の対象として選んでいただけたことはとてもありがたいです。」とコメントしています。

SIIF事業部長の加藤有也氏は、「人口減少が起点となって引き起こされる地域課題は複雑かつ深刻です。その解決は単独では難しく、コレクティブな取組が様々な地域で進んでいます。エーゼログループは、将来世代につなぐ未来への大きなビジョンを掲げて多種多様な事業を生み出すことと同時に、挑戦を進めるからこそ生まれる新たな課題の解決にも一つ一つ取り組んでいます。SIIFは、自社事業を超えた地域全体の課題と向き合うエーゼログループの皆さんとの協働を通じ、地域ビジョンの実現に向けてシステムチェンジ志向の投資家が担いうる役割のあり方を探索するとともに、地域課題の解決に取り組む方々が参照できる先駆的な事例の創出に貢献したいと考え、本公募の採択事業として決定させて頂きました。」と述べています。

# システムチェンジ投資の推進



SIIFは、システムチェンジ投資の概念整理、海外事例の調査研究を公開したシステムチェンジ・ライブラリを運営するインパクト・エコノミー・ラボとも連携し、知見化を行い、システムチェンジ投資の普及・促進に努めてまいります。

SIIFは、今後もシステムチェンジ志向の投資を含む連携・協業にご関心のある企業や団体からの問い合わせを歓迎しています。


画像1

トピックス(経済)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。