QPS研究所が誇る小型SAR衛星の初画像公開
2025年6月9日、福岡市に拠点を置くQPS研究所が開発した小型SAR衛星10号機「ワダツミ-Ⅰ」の初画像が公開されました。このサテライトは、地球を観測するために設計された最先端の技術を持つ衛星です。今回公開された画像は、衛星の運用がいかに進化しているかを示しています。
「ワダツミ-Ⅰ」について
「ワダツミ-Ⅰ」は、全国の25社以上のパートナーと共同で開発されており、2025年5月17日に米国のロケット・ラボ社のロケットElectronによって無事に打ち上げられました。この衛星は、約50分後に衛星分離に成功し、その後の初交信やアンテナ展開もスムーズに行われました。これにより、QPS研究所は衛星としての運用を一層強化しています。
高精細モードでの初観測
今回のファーストライト画像は、衛星が6月6日に高精細モードで取得したものです。分解能46cmを誇るこのモードでは、非常に高い精度で地表の情報を捉えることが可能です。具体的には、久留米市の美しい風景が見事に映し出されており、都市のランドマークや田畑も鮮明に捉えられています。
大西社長のコメント
代表取締役社長の大西俊輔氏は、「初めて取得したスポットライト画像に喜びを感じています。衛星の性能と運用精度が回を重ねるごとに向上し、着実に経験と知見が増えていることを実感しています」と述べています。さらに、「6月12日には11号機の打ち上げが控えており、我々が目指す衛星コンステレーションの実現に向けて、引き続き努力していきます」との意気込みを表明しました。
久留米市の魅力
久留米市は、豊かな自然に恵まれた福岡県内で第3の都市として知られています。筑後川が流れるこの市は都市機能と美しい田園風景が調和している様子が、今回の画像からも明らかです。陸上競技場や野球場などのランドマークが確認できるだけでなく、地域に根ざした企業が多く集まっていることが、この地域の技術力を示しています。
まとめ
QPS研究所の「ワダツミ-Ⅰ」が成し遂げた初画像の公開は、宇宙技術の進化と地球観測の可能性を広げる重要な一歩です。衛星の運用が進むことで、今後の衛星コンステレーションの実現にも期待がかかります。最新情報や画像は、QPS研究所の公式サイトでご確認いただけます。