埼玉発！次世代起業家育成プログラムが始動した理由とは

埼玉発！次世代起業家育成プログラム始動

埼玉県さいたま市に位置する「渋沢MIX」。ここで開催された実践型起業教育プログラム「ジュニア起業チャレンジ」が注目を集めています。本プログラムは、小学5年生から中学1年生を対象に、子供たちが直接「会社作り」や「商品開発」、さらには「プレゼンテーション」を体験することで、次世代の起業家を育成しようとする試みです。ここでの教育は、単なる座学ではなく、リアルなビジネス体験です。

背景と意義

OECDによる調査では、日本の子どもたちの起業家マインドが低水準であることが指摘されており、自ら課題を発見し解決する力や、失敗から学び挑戦を続ける力が不足しているとされています。本プログラムの目的は、失われつつあるこれらの力を育てることにあります。

埼玉県は、渋沢栄一に象徴される「挑戦する精神」を持つ地域です。地域企業と教育現場の連携が不可欠であり、「リアルな学びの場」を提供するこのプログラムは、そのモデルケースとなることを目指しています。

プログラムの特徴

このプログラムの特徴は以下の通りです。

1. 体系的な起業教育：SelfWing社のメソッドをもとに、25年以上の実績を持つ教育法で、子供たちの「考え、決め、行動する力」を段階的に育てていきます。

2. 一連のビジネス体験：会社設立から商品開発、広告作成、プレゼンテーションまで、ビジネスサイクル全体をリアルに体験します。

3. 大人メンターとの協働：地域の企業人やクリエイターが子どもたちを指導し、社会のリアルな判断基準について学ぶ機会を提供します。

4. 渋沢MIXでの学び：地域のイノベーション拠点で学ぶことにより、「埼玉で挑戦する意味」を強く感じることができます。

5. 官民連携のモデル：将来的には企業のCSRやSDGsとの親和性も高く、企業協賛型プログラムとしての発展が期待されています。

参加者の声

参加した子どもたちは、プログラムを通じて多くの気づきを得たようです。ある参加者は「初めは悩んだが、途中からは頭が働いてきました。次回はもっと良い案を出したい」と語りました。また別の参加者は「考える力や創造力を身につけ、失敗を成功へのステップだと学びました」と述べています。85％以上の参加者が「また参加したい」と回答するなど、好評を得ています。

代表のメッセージ

株式会社SAILの代表取締役、石井龍生氏は次のように語っています。「挑戦する子どもたちを、挑戦する地域で育てたいと考えています。多様な大人や企業、地域の力を結集し、子どもたちの学びを社会につながる本物の体験にしたい。」

このような取り組みは、埼玉から全国への新しい起業教育モデルを示すものとして期待されています。実際、2025年には「アイデアをカタチにする」ワークショップも予定されており、さらなる発展が見込まれています。