逆境を越える文楽・浄瑠璃の魅力をネタにした霜乃会公開公演

霜乃会第7回本公演『演継豊浄瑠璃宗』の魅力

日本の伝統文化が逆境に直面する中、上方伝統文化芸能ユニット「霜乃会」が新たな挑戦をします。2025年10月25日に大阪の国立文楽劇場で行われる第7回霜乃会本公演『演継豊浄瑠璃宗』では、文楽・浄瑠璃の重要性を再認識させるために、7つの異なる芸能が融合します。

公演概要

公演は、国立文楽劇場の小ホールにて、13時半に開場し、14時に開演されます。チケットは、カンフェティで7月25日から発売され、一般は5,000円、カンフェティ会員であれば特別価格で4,000円で購入可能です。

霜乃会は講談、浪曲、落語、文楽、能楽、茶道、華道といった多様なジャンルから選ばれた9人の芸人たちで構成されています。これらの芸を通じて、すべての出演者が文楽と浄瑠璃の魅力を探求し伝えることが目的です。

各芸能の紹介

この公演では、各ジャンルの芸がそれぞれの視点から文楽と浄瑠璃のつながりを探ります。公演は、華道から始まり、浄瑠璃の語源である薬師如来の世界を再現することで幕を開けます。次に講談では、浄瑠璃の歴史を語り、落語では明治時代の隆盛を描写します。中入りの後には、浪曲と能楽が披露され、最後には文楽の演目が上演されます。

この流れは、各々の演目がそれぞれの芸能の特徴を生かしながら文楽・浄瑠璃へと繋がりを感じさせるように組まれています。特に、中入りの後の浪曲や能楽は、文楽の根源とも言える内容を表現し、観客に新たな気づきを与えることでしょう。

主催者からのメッセージ

霜乃会のリーダーである旭堂南龍氏は、今回の公演のテーマを通じて、「何度も立ち上がることが大切だ」と語ります。彼はこの公演が、逆境にある伝統文化芸能を勇気付けるものであると期待しています。また、「医は身を治し、芸は心を癒す」という言葉を引用し、芸能の力で人々を元気づけたいとの思いも述べました。

霜乃会は、平成29年から異分野からの若手芸人たちによる交流をスタートし、平成31年から公演活動を行ってきました。その背景には、各自が持つ芸の素晴らしさと、その魅力を新しい形で表現したいという思いがあります。