武蔵野大学初の女性学長、心の健康を重視
武蔵野大学が2023年10月に新学長の就任を発表しました。小西聖子教授が、法人創立以来初の女性学長として未来に向けた新たな一歩を踏み出します。小西教授の任期は2025年4月から4年間で、現在の学長である西本照真氏の後任です。
小西聖子教授の経歴
小西教授は、1954年に愛知県で生まれ、東京大学教育学部を卒業後、多様な教育・医療の現場で豊富な経験を積み重ねてきました。具体的には、精神科医、公認心理師、臨床心理士としての専門性を活かし、メンタルヘルス分野での重要な役割を果たしています。特に、ウェルビーイング社会の実現を目指しており、その理念が武蔵野大学のブランドステートメント「世界の幸せをカタチにする。」にも反映されています。
小西教授は、1993年に東京医科歯科大学にて日本初の犯罪被害者相談室を設立し、さらに武蔵野女子大学では人間関係学部の設立に関わるなど、常に先駆的な活動を行ってきました。これまでのキャリアの中で学部長や心理臨床センター長、副学長などを経験し、国や地域においても数々の専門委員会で活躍しています。
学問と社会への貢献
小西教授は、特に被害者支援や外傷後ストレス障害(PTSD)の研究に力を入れており、多くの専門書を出版しています。その中でも『ココロ医者、ホンを診る 本のカルテ10年分から』は第8回毎日書評賞を受賞するなど、高く評価されています。彼女の研究は、強い社会的貢献を持つものであり、今後も新学長としてこの分野でのリーダーシップを発揮することが期待されています。
武蔵野大学の未来像
武蔵野大学は1924年に設立され、以来教育改革を推進し続けてきました。2003年には武蔵野女子大学から名称を変更し、男女共学化を進め、さらに2024年の創立100周年に向けた新たな目標が立てられています。これには、AIやSDGsを必修科目に取り入れるなど、現代社会で求められるスキルを身につけた人材の育成が含まれています。
2024年には世界初のウェルビーイング学部を開設予定で、これにより小西教授が目指すメンタルヘルスの重要性がより強調されることでしょう。
賢明なリーダーシップと豊富な専門知識を持つ小西聖子教授のもと、武蔵野大学がどのように進化していくのか、これからの展開に注目です。