サステナビリティ経営
2024-07-30 16:54:19

オンラインセミナー「不確実な時代に求められるサステナビリティ経営」の開催報告

オンラインセミナー「不確実な時代に求められるサステナビリティ経営」の開催報告



2024年7月10日、フューチャー株式会社が運営するフューチャー イノベーション フォーラム(以下FIF)が主催する「FUTURE INSIGHT SEMINAR」がオンラインで開催されました。テーマは「不確実な時代に求められるサステナビリティ経営」で、専門家やビジネスリーダーが集い、現代格差の中で企業がどのようにサステナビリティに貢献できるかを語り合いました。

このセミナーには、一般財団法人電力中央研究所の主任研究員、富田基史氏と、横河電機株式会社のプロジェクトリーダー、玉木伸之氏が講師として参加しました。彼らの講演を通じて、気候変動への対応や人材育成の重要な側面について議論が展開され、今回はその一部をご紹介します。

セッション1: パネルディスカッション



富田基史氏の発言


富田氏は、サステナビリティの観点からグローバルな基準設定が如何に複雑であるかを説明しました。現在、特にEUの影響力が強く、EU内で設定された「EUタクソノミー」は、企業が環境に配慮した行動を取る上で不可欠な指針となっています。これにより、他国や国際基準団体もこのモデルを基に、自国の状況に合わせた基準を設ける動きが加速しています。富田氏は、これを理解することで、日本企業も新たな制度やルールに柔軟に対応できると述べ、さらなる基準設定への積極的な参加を促しました。

玉木伸之氏の発言


玉木氏は、横河電機が取り組む次世代リーダーの育成について語りました。外部環境が不透明な今、同社では「シナリオプランニング」を活用して、起こり得る未来のシナリオを模索する教育を行っています。その際の鍵となるのは、複数の視点を持ち全体を見渡す力を養い、社内外でネットワークを形成することです。玉木氏は、このような育成が今後の企業文化を形成するために非常に重要であると強調しました。

セッション2: フューチャーグループの取り組み



次に、フューチャーグループから、株式会社ワイ・ディ・シーの大江隆徳氏が登壇しました。大江氏は、ESG(環境・社会・ガバナンス)に触れ、企業がサステナビリティを追求する際の「価値共創モデル」の重要性を語りました。彼は、企業が社外のステークホルダーと協力して新しい価値を創出することが求められていると指摘し、このアプローチがESGへの適応だけでなく、企業成長にも繋がることを強調しました。特に、GHG(温室効果ガス)排出量の削減に貢献する「Scope4」に着目している点が強調されました。

セミナーの総括



フューチャー株式会社の取締役、山岡浩巳氏は、セミナーで得られた主要な知見を3つにまとめました。1つ目は、サステナビリティにおけるグローバルスタンダードの設定に、日本が積極的に関与することの重要性です。2つ目は、「人的資本」の価値の向上が今まで以上に求められているということ、そして3つ目は、サステナビリティ問題が現実の課題として企業に影響を与えており、全ての企業がこの問題に真剣に向き合っていく必要があるということです。

このセミナーは、国際的な視点からサステナビリティを考え、企業の発展と人材育成を両立させるための良い機会となりました。企業の未来を担うリーダーたちが、その考え方を広げ、実践するための基盤が築かれたのです。


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