市販薬情報の伝え方
2019-02-04 20:34:19

SNS時代における市販薬情報の重要性と新たな伝え方

2019年1月25日、一般社団法人メディカルジャーナリズム勉強会が主催した第3回伝え方サミット『SNS時代の『#あたらしいクスリ情報』のカタチ~セルフメディケーション時代の“市販薬リテラシー”を考える~』が開催されました。このイベントには、報道関係者や医療関係者を含む55名が参加し、市販薬に関する情報発信の重要性と課題について活発な議論が行われました。

イベントでは、著名な医師である平憲二氏が、メディアが直面する市販薬情報の誤解や表現の問題について具体例を交えて講演しました。彼は、自身が制作した『クスリ早見帖』を活用して、市販薬の一般名と製品名の混乱について指摘しました。特に、アスピリンの一般名が知られていないことや、市販薬に含まれる成分の情報が不十分であることが参加者に衝撃を与えました。

また、薬剤師のkuriedits氏は、日常のドラッグストアでの市販薬情報発信の現状について語り、セルフメディケーション推進に不足しがちな市販薬に関する情報発信の壁を説明しました。彼は、医用途に特化した製品が多く流通している中で、市販薬の正しい情報が提供されていないことが問題であると強調しました。さらに、SNSを絡めた新たな情報提供の方法についても意見を述べました。

続いて行われたパネルディスカッションでは、薬剤師の高橋秀和氏が市販薬の使用に関連する問題、特に依存症のリスクについて深掘りし、社会全体で市販薬への関心を高める必要性を訴えました。彼は、情報発信の役割を果たすためには、医療従事者がより具体的かつ分かりやすい情報を提供しなければならないと語りました。

参加者たちからの質問も相次ぎ、特に市販薬に関しての理解を深めることが求められている現状が浮かび上がりました。多くの参加者が、情報提供をする側と受け取る側の認識の違いが、市販薬についての誤解を生む要因であると考えていることがわかりました。

各講演者は、メディアとのコラボレーションを進めることで、よりクリアな市販薬の情報伝達が可能になるとの展望を示しました。平氏は、メディアを通じて一般の人々に市販薬情報を正確に伝えることができるため、医療従事者の知見を報道関係者が活用してもらいたいと呼びかけました。

このように、市販薬情報の正しい伝え方や利用方法、そしてそれに関連する医療制度の課題についての議論は続きます。今後も、医療とマスメディアの橋渡しを行うメディカルジャーナリズム勉強会の役割がますます重要になることでしょう。

会社情報

会社名
一般社団法人メディカルジャーナリズム勉強会
住所
東京都港区
電話番号

トピックス(ライフスタイル)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。