シダックス創業者、志太勤の叙位について
2025年7月9日に逝去したシダックス株式会社の創業者である故志太勤(しだ つとむ)氏が、令和7年8月5日の閣議決定によって「従四位」に叙せられました。この叙位は、国家または公共への顕著な功績をもって逝去した場合に、内閣総理大臣の決定によって授与される非常に名誉なものです。
志太氏は、1993年に藍綬褒章、2006年には旭日重光章を受章しており、今回の叙位は彼の生前の功績を再評価する重要な意味を持つものであると言えます。
志太勤の功績
志太氏は、フードサービス業界において計り知れない影響を与えました。彼は、藍綬褒章や旭日重光章を受け、食業界の革新を進め、その推進力は多くの人々の地位向上を実現しました。彼が作り上げたシダックスグループは、まさに日本のサービス産業の礎といえます。
「高い志が人を輝かせ、事業を創り、世界を変える」という言葉が彼の理念です。この精神を社員が引き継ぎ、シダックスグループは未来の子供たちのために、社会課題の解決を目指して事業を展開しています。
創業者・志太勤の人物像
故志太勤氏は1934年に静岡県田方郡韮山町で生まれ、その後1952年から大衆食堂での勤務を経て、1959年に「富士給食」として企業を創業し、その後シダックス株式会社(現・シダックスコントラクトフードサービス株式会社)を設立しました。志太氏の手掛けたフードサービス事業は、給食を軸に多岐にわたり展開され、数々の革新を生み出しました。
特筆すべきは、1964年の東京オリンピックにおいて、大会運営スタッフへの食事提供を受託し、市場の期待を超えるサービスを提供したことです。以降も、病院給食やレストランカラオケなど、常に新しいビジネスモデルを追い求めてきました。
彼の経歴には、シダックス軟式野球部の発足や、国際科学技術博覧会での食堂運営など、日本の食文化やスポーツ振興に対する尽力が見られます。また、活動の幅は広く、メディカル給食協会の初代会長や、起業支援を目的とした「志太ファンド」の設立など、業界を越えたリーダーシップを発揮しました。
最後に
志太勤氏の叙位を通じて、彼の人生と業績が再認識されています。フードサービス業界における貢献だけでなく、社会全体への影響を考えると、彼の遺志を継ぎ更なる社会課題解決を目指していくことは、多くの人々にとっての使命と言えるでしょう。志太氏の功績はこれからも色褪せることなく、未来を生きる子供たちのために、シダックスグループはさらなる発展を遂げることでしょう。