オークリーとアクシオム・スペース、宇宙服用バイザーの新技術発表

オークリーとアクシオム・スペースの革新

オークリーは、2023年創立50周年を迎え、その記念行事をカリフォルニア州の「インタープラネタリー・ヘッドクオーターズ」で開催しました。この場で、アクシオム・スペースと協力し、宇宙飛行士のための新たなバイザーシステムを発表しました。これは、NASAのアルテミスIIIミッションにおいて月面に向かう宇宙飛行士が使用する次世代宇宙服「AxEMU」に搭載される技術です。

宇宙を見据えた技術

このバイザーシステムは、異なる技術を融合して開発されました。オークリーは、過去50年にわたって厳しい自然環境で戦うためのスポーツアイウェアを開発し、アクシオム・スペースは宇宙服に特化した技術を持ち寄りました。特に今回のプロジェクトは、月の南極探査において重要な視界の明瞭さと安全性を提供することを目指しています。

高解像度光学技術

オークリーの光学技術は、宇宙飛行士にとって画期的な価値をもたらすものです。宇宙は、光の屈折が独特で、影が地球上とは異なり非常に深くなるため、視覚的に過酷な環境です。この環境に対応すべく開発されたバイザーシステムは、多層コーティングや反射性の高いゴールドコーティングを施し、直射日光から目を保護します。さらに、特殊な構造でシームレスに調整できるスライド式バイザーは、宇宙飛行士が必要とするクリアな視界を実現します。

宇宙飛行士のコメント

アクシオム・スペースの宇宙飛行士であり最高技術責任者（CTO）の若田光一氏は、「太陽の光は非常に強く、視界を守るバイザーが不可欠」と強調します。過酷な月面環境での作業を支える、優れた視覚保護システムが求められているのです。

未来への展望

オークリーの先進製品開発部門のシニアバイスプレジデント、ライアン・セイラー氏は、このパートナーシップが人類の宇宙探査技術に新たな基準を打ち立てると言います。また、アクシオム・スペースのラッセル・ラルストン氏も「オークリーとの協力は、宇宙服の設計に大きな価値をもたらす」とコメントしており、今後の技術進化に期待が高まります。

このバイザーシステムは、宇宙飛行士の安全性とパフォーマンスを高めるために設計されており、これまでにない革新として注目されています。オークリーとアクシオム・スペースの共同開発によるこのシステムは、次世代の宇宙探査にも役立つことでしょう。

詳細情報や進捗については、オークリーの公式サイトをご覧ください。また、アクシオム・スペースに関する情報は、こちらから入手できます。