Capyとgrasysが共同開発した次世代CAPTCHA技術
近年、サイバー攻撃がますます巧妙になってきています。そのため、セキュリティ対策の強化が求められています。ここで注目されるのが、Capy株式会社とgrasys株式会社の共同開発した新しいCAPTCHA技術です。
新たな解析基盤の構築
Capy株式会社(東京都千代田区)は、AI技術に特化したgrasys株式会社(東京都渋谷区)と提携し、パズルCAPTCHAにおけるアクセスログの生成と解析を行う新たな基盤を構築しました。この基盤は、従来のログ分析の限界を超え、テクノロジーを駆使して動的なリスクスコアリングや攻撃兆候の検出から、将来予測に基づいた予防的なセキュリティ運用を可能にします。
技術的な成果
この取り組みでは、ユーザー行動データと攻撃パターンを多次元で解析することで、リスクスコアをより具体的かつ実用的に算出しています。これにより、機械学習モデルを用いてパスワードリスト攻撃やボット挙動の兆候を事前に検知でき、セキュリティの向上が図られます。
さらに、CAPTCHA利用時のユーザー体験を損なわず、誤検知や過剰防御を回避するシステムが実現されています。この結果、CAPTCHAは単なる認証ツールから、セキュリティインテリジェンスの一端として機能する進化を遂げました。
コメント:安全なサービス運営に向けた提言
Capyの技術顧問である松本悦宜氏は、「Google Cloud 生成AI Specializationを取得したgrasys社の技術を活かすことで、不正ログインやパスワードリスト攻撃への防御力が向上し、サービスの安全性が高まると考えています」と述べています。
また、grasysの代表取締役・長谷川祐介氏は、「Capy株式会社様との協働で新たな解析基盤が構築でき、とても嬉しく思っています。弊社は、AIとインフラの両面で強みがあり、この技術を金融、EC、SNSなどの分野に実装していきたい」と語っています。
今後の展望
Capyとgrasysは、不正アクセスリスクが高い金融やEC、SNSなどの領域における技術の実装や検証を進行中です。また、ログ解析モデルの精緻化を図ることで、さらに進化型のCAPTCHAの実現を目指しています。
この取り組みは、セキュリティとアクセシビリティを両立させる新しいセキュリティ基盤として、今後のIT運用において重要な役割を果たすでしょう。
企業情報
株式会社grasys
設立:2014年11月
所在地:東京都渋谷区恵比寿4-20-3
公式サイト:
https://www.grasys.io/
Capy株式会社
設立:2017年8月
所在地:東京都千代田区丸の内2丁目2−1
公式サイト:
https://corp.capy.me/ja
今後もこのパートナーシップによって、ユーザーを守るための新しい技術が生まれ続けることに期待が寄せられます。