三菱化工機の画期的な技術、SC-SDSが認められる
三菱化工機株式会社は、同社が開発したセルフクリーン-スイングディスクスクリーン(通称:SC-SDS)が、一般社団法人日本産業機械工業会が主催する「第50回優秀環境装置表彰」において、「日本産業機械工業会会長賞」を受賞したことを発表しました。この栄誉ある賞は、地球環境保全に向けた優れた技術や製品を表彰するもので、各界からの注目を集めています。
セルフクリーン-スイングディスクスクリーンとは?
SC-SDSは、下水処理場などで発生する有機物や汚泥から、し渣や夾雑物を効率的に分離・除去するための回転ドラムスクリーンです。この装置は、従来のスクリーンが抱えていた「目詰まり」を解消する新しい機能を備えています。特に、髪の毛や繊維状物質による詰まりを防ぐ「自己清掃機能」と「ドラムスクリーン回転数制御機構」を搭載しており、これにより維持管理がしやすく、エネルギー効率も向上しています。
従来技術の課題を解決
従来の回転ドラムスクリーンは、目詰まりが起きやすいため、定期的な人為的清掃作業が必要でした。また、突然の流入量増加によりスクリーンがオーバーフローし、し渣の捕捉能力が結果として低下することが問題視されていました。SC-SDSは、3段階の回転スクレーパーを搭載し、汚水やゴミが流入しても自動的に清掃を行うことで、これらの課題を解消しています。さらに、し尿処理施設向けの脱水機構を組み込むことで、さらなる利便性と効率性を実現しました。
環境への貢献
この受賞は、SC-SDSが持つ優れた技術と安定性が高く評価された結果です。この技術は、持続可能な開発目標(SDGs)にも大きく寄与しています。具体的には、次の目標に貢献しています。
- - 目標6: 安全な水とトイレを世界中に
- - 目標7: エネルギーをみんなに、そしてクリーンに
- - 目標9: 産業と技術革新の基盤をつくろう
- - 目標11: 住み続けられるまちづくりを
- - 目標12: つくる責任、つかう責任
- - 目標13: 気候変動に具体的な対策を
これにより、三菱化工機は環境保全に寄与しながら、持続可能な発展を共に目指す企業としての役割を果たしています。
受賞式の様子
受賞式は2025年3月21日に行われ、一般社団法人日本産業機械工業会の会長、金花芳則氏と三菱化工機の執行役員、井上隆氏が記念撮影を行いました。この歴史的な瞬間は、今後の環境技術の発展に向けた一つの節目となることでしょう。
今後も三菱化工機は、革新的な技術を開発し、地球環境の保全に向けた取り組みをさらに進めていくことでしょう。業界のリーダーとして、私たちの未来をより良いものにするため、引き続き努力して参ります。