九州大学とJDSCが連携した新たな昆虫科学プロジェクトの始動
九州大学と株式会社JDSCが参加するプロジェクトが、科学技術振興機構(JST)の「共創の場形成支援プログラム」に採択されました。このプロジェクトは、昆虫科学を通じて、生物多様性や地球環境を守りながら人々の幸せを追求することを目的としています。このような取り組みが評価され、全国の66件の応募の中から6件が選ばれる厳選な選考を経て、実現したのです。
プロジェクトの概要
プロジェクトの正式名称は「生物多様性・生態系と食料生産・感染症対策のトレードオフを解消するための昆虫科学共創拠点」です。地球環境と生物多様性が危機に直面する中で、食料生産や人間の健康への要望は高まっています。このことが、環境を損なう要因ともなっています。国際的な生物多様性条約も「人と自然の共生」をテーマにしています。
このプロジェクトでは、昆虫科学を多面的に活用した研究が行われます。具体的には、以下の3つのターゲットを設定し、それに沿った社会実装システムの構築を目指します。
1.
昆虫モニタリングシステムの構築: 生物多様性をより深く理解するためのシステムを作成します。
2.
ワンヘルスの実現: 昆虫科学に基づいた、健康と環境が共生する社会の実現を目指します。
3.
持続可能な食糧生産の実現: 食糧生産を持続可能に行うための新しいアプローチを探ります。
参画機関とリーダーシップ
このプロジェクトは、九州大学が主導し、昆虫科学・新産業創生研究センター長の日下部宜宏教授がプロジェクトリーダーを務めます。参画機関には、北海道大学、鹿児島大学、長崎大学、山口大学、さらに関連企業や団体が名を連ねており、複数の専門領域からの知識を結集して取り組みます。
JDSCの役割
JDSCは、昆虫資源を産業資源に転換する専門知見を持ち、AIや機械学習を活用したデータベースの構築に貢献する予定です。また、業界全体の課題解決を目指し、実用的なデータ活用に基づいた研究開発に取り組む方針です。プロジェクトの進行と成功に向けて、蓄積されたデータサイエンスの知見を活かし、官民の連携を推進します。
昆虫科学・新産業創生研究センター
このセンターは、九州大学内に設立され、生物多様性の喪失や昆虫媒介感染症に対処するための新たな研究の拠点として機能しています。生物多様性に関連する科学的知識を基に、現代の課題解決に向けた取り組みを行っています。
結論
九州大学とJDSCの協力によるこのプロジェクトは、サステイナブルな未来を目指す大きな一歩です。昆虫科学を駆使し、環境と共生する新しい社会の実現に向けた挑戦が今始まります。日本の進化した研究とともに、環境保護と人々の生活の向上を目指すこのプロジェクトから目が離せません。