日立がサミット全店に自動発注システムを導入
株式会社日立製作所(以下、日立)は、関東地区で食品スーパーマーケットを展開するサミット株式会社(以下、サミット)と提携し、サミットの全123店舗において「需要予測型自動発注システム」の導入を進めています。このシステムは、商品の供給チェーン全体を最適化することを目指しており、2024年10月から本格的に運用される予定です。
需給予測に基づく発注
新システムは、AIを活用した需要予測 model を基に、店舗の倉庫や配送管理を行うものです。これにより、適切なタイミングで必要な商品を効率的に配送できるようになります。具体的には、メーカーや倉庫から店舗まで、顧客の需要に基づいた商品が無駄なく供給される仕組みです。その結果、店舗での在庫過剰や欠品を防ぎ、食品ロスの削減にも寄与することが期待されています。
フロントラインワーカーの生産性向上
ドライバー不足やフロントラインワーカーの労働環境が深刻な問題となっている現在、日立はその解決を図るべく、サプライチェーン全体の最適化に向けた取り組みを行っています。新しい自動発注システムは、高い導入率を誇り、業務の省力化や在庫の減少に寄与しています。これにより、現場で働くスタッフの生産性を向上させる狙いがあります。
段階的な導入
需要予測型自動発注システムは、加工食品や日用品を対象にまずは実施され、2025年9月からは一部の店舗で生鮮食品に対する導入も予定されています。このシステムはすでに、全国の多数のスーパーやドラッグストア、衣料品店などで導入された実績があり、その効果が期待されています。
サプライチェーンのデジタル化
日立はセクターを越えて、データとテクノロジーを活用したサステナブルな社会の実現を目指しています。この戦略の一環として、小売り業界と物流業界の業務間をデジタルでつなぐ取り組みを推進していく方針です。サミットと日立は、さらなる見える化、最適化、自動化を進めながら、サプライチェーン全体の効率化を図ります。
リテールテックJAPAN 2025での紹介
この取り組みは、2025年3月4日から7日に東京ビッグサイトで開催される「リテールテックJAPAN 2025」において展示される予定です。日立グループのブースでは、今回の事例をはじめ、他の関連ソリューションについても紹介されるでしょう。
日立製作所の活動
日立は、デジタルシステム、エネルギー、輸送といった多様なセクターで、持続可能な社会の実現に向けた改革を進めています。デジタル技術を駆使したソリューションを通じて、顧客のニーズに応えるサービスを提供し、社会全体の課題を解決することに努めています。
これらの取り組みを通じて、日立はサプライチェーンの効率改善を進め、未来の小売業界を変革していくことを目指しています。